製品情報

エタノール沈殿を促進
Gene-Packman Coprecipitant

ジーンパックマン共沈剤は、DNAやRNAなどの核酸をエタノール沈殿/イソプロパノール沈殿させる際に使用するアクリルアミド系共沈剤です。希薄な核酸溶液に本製品を添加することで、冷却不要で直ちに遠心操作を行えるだけでなく、微量な核酸サンプルの回収率を上げることができます。

 

 

特長

 

 

性能評価1

大腸菌からプラスミドDNAを抽出し、その抽出したプラスミドDNAに対して、本製品またはA社製品を用いたエタノール沈殿を行った。また、共沈剤を用いない一般的なエタノール沈殿を行い、これらの精製プラスミドDNAをアガロースゲル電気泳動によって比較した。

 

■分析手順

 tejun.jpg

 

■試薬・キット

・本製品  ・A社製品  ・エタノール(#14713)
・NucleoSpin® Plamid QuickPure(MACHEREY-NAGEL #740615.250)

 

■結果(アガロース電気泳動)

 kekka.jpg

①1kbp DNA Ladder One(#08232)  ②A社製品  ③本製品
④エタノール沈殿(共沈剤なし)  ⑤粗精製プラスミドDNA

 

上図より、本製品またはA社製品を用いることで、従来のエタノール沈殿に比べ高純度、高収率でプラスミドDNAを精製することができた。また、本製品による精製DNAとA社製品による精製DNAで、アガロース電気泳動の結果に差は見られなかった。

 

データご提供:

(公財)京都高度技術研究所(ASTEM)

産学連携事業部連携支援グループ(京都バイオ計測センター) 奥村 健太 様

(地独)京都市産業技術研究所 バイオ系チーム 泊 直宏 研究員 

 

 

性能評価2

■微量核酸の回収

λ/HindⅢ(10ng/500μl)を0.1 mol/l酢酸ナトリウム存在下にて1 mlのエタノールを加え、各条件で沈殿させたDNAのアガロース電気泳動を行った。

hyouka2.jpg

①1kbp DNA Ladder One(#08232)
②λ/HindⅢ(Control)
③λ/HindⅢ+本製品 3μl(直ちに遠心)
④λ/HindⅢ-20℃、60分間
⑤λ/HindⅢ-80℃、60分間
⑥λ/HindⅢ+A社製品 3μl(直ちに遠心)
⑦λ/HindⅢ+B社製品 5μl(直ちに遠心)*
⑧λ/HindⅢ+Glycogen Soln. (#17110) 3μl(直ちに遠心)
*B社製品は、添付文書に従って0.3 mol/l酢酸ナトリウム存在下でエタノール沈殿を実施した。 

 

以上の結果より、他社製品と同様に低温保存をしなくても微量DNAが十分に回収できることが示されました。

 

 

性能評価3

 ■PCRに及ぼす影響

本製品がPCRへ与える影響を調べるために、あえてPCR反応液へ加え、1,000bpのDNA領域を各社ポリメラーゼにより増幅した。反応は25μl(15ng Template DNA、0.2μM each Primer、0.2mM dNTPs、ポリメラーゼおよび緩衝液は各添付文書に従った)で94℃-0.5分間、55℃-0.5分間、72℃-1分間を25サイクル行った。

hyouka3.jpg

本製品 ①0μl  ②0.2μl  ③0.5μl  ④1μl  ⑤3μl  ⑥5μl

 

以上の結果より、本製品は、PCRに影響を及ぼさないことが示されました。

 

 

 性能評価4

 ■260nmおよび280nmにおける吸光度

本製品およびA社製品について各原液、50倍希釈溶液、100倍希釈溶液の吸光度を測定しました。実験には0.2mlの原液または希釈液を供し、石英製ミクロセル(光路長10mm-光路幅1mm)を用いて25℃における吸光度を測定しました。また試料の希釈には超純水を採用しました。

 

A260
 原液50倍希釈100倍希釈
本製品 0.342 0.012 0.007
A社製品 0.674 0.015 0.007
A280
 原液50倍希釈100倍希釈
本製品 0.283 0.010 0.005
A社製品 0.568 0.011 0.005

 

価格表
製品名規格貯法製品番号容量オンライン
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Gene-Packman Coprecipitant SP 冷蔵 12680-30 1 kit e-Nacalai.jpg
3M酢酸ナトリウム(pH5.2)添付。
本製品は100μlの試料に対して、約200回使用できます。

※記載の内容は、'14年5月現在の情報に基づいております。
※研究者の皆様のご所属等は、データご提供時の情報に基づいております。