⑧ ガードカラムの選択と効果
はじめに
カラムのフィルターの詰まりや充填剤へのサンプルの吸着によりカラムは劣化しますが、そのほとんどがカラムのイン側のみで生じています。そのため、メインカラムの前にガードカラムを接続することにより、メインカラムの劣化を防ぐことができます。
ガードカラムの選択
ガードカラムの充填剤には、メインカラムと同じ充填剤を選択してください。カラムサイズについて、内径はメインカラムと同じか、あるいは細く、長さは短いカラム(10 ~ 50 mm)を選択してください。製品番号や価格は、各充填剤の掲載ページをご覧ください。(例)メインカラム 5C18-MS-Ⅱ(20 mm I.D. × 250 mm) → ガードカラム 5C18-MS-Ⅱ(10 mm I.D. × 20 mm)
ガードカートリッジについて
通常のガードカラムに加え、汎用サイズ(4.6 mm I.D. × 10 mm など)については、安価なカートリッジタイプもご用意しています。ガードカートリッジはコスモシールパックドカラムと同じ充填剤を使用したディスポーザブルタイプのガードカラムです。ガードカートリッジの使用にはコスモシールガードカートリッジホルダーが必要です。なお、ホルダーは繰り返し使用できます。
コスモシールガードカートリッジホルダー(左) |
ガードカートリッジの使用方法の詳細は、 |
ガードカラムの接続
ガードカラムおよびガードカートリッジの接続には接続チューブ(#37843-69)をご使用ください。
使用例
コスモシールのガードカラムシリーズは、各分析用、分取用カラムと同一の高性能充填剤を高圧充填していますので、メインカラムの性能を落とすことなく保護します。
ガードカラムなし
ガードカラムあり
Conditions | |||
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Packed Column | 5C18-MS-II 4.6 mm I.D. × 150 mm | Temperature | 30 ℃ |
Guard Column | 5C18-MS-II 4.6 mm I.D. × 10 mm | Detection | UV 254 nm |
Mobile phase | メタノール / 水 = 70 / 30 | Sample |
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Flow rate | 1.0 mL/min |
ガードカラムの交換
下図の分析例は、ガードカラム劣化後、交換によってピーク形状が回復した例を示しています。それ以外にも、分析中に分析圧の上昇、ゴーストピークの出現、ベースラインの上昇など、不具合が生じたときには速やかに新しいガードカラムと交換してください。劣化したガードカラムを使用し続けると、メインカラムまで劣化してしまいます。
劣化後(ガードカラムあり)
ガードカラム交換後
Conditions | |||
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Packed Column | 5C18-MS-II 4.6 mm I.D.×150 mm | Temperature | 30 ℃ |
Guard Column | 5C18-MS-II 4.6 mm I.D.×10 mm | Detection | UV 254 nm |
Mobile phase | メタノール / 水 = 70 / 30 | Sample |
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Flow rate | 1.0 mL/min |