アスクレステム® 低分子化合物溶液シリーズ
AscleStem® 低分子化合物溶液シリーズは濃度保証された ready to use の化合物溶液です。幹細胞の分化や維持において、低分子化合物は重要な因子として使用されますが、必要量が少なく、秤量しにくいものも多くあります。本シリーズは正確な濃度で添加したいというご要望を基に製品化しました。
第一弾としてAscleStem® Cardiomyocyte Differentiation Medium(#13166-05)と共に使用する低分子化合物、CHIR99021 溶液(10 mM)、SB 431542 溶液(10 mM)、IWP-2 溶液(5 mM)、Estradiol 溶液(1 mM)の 4 製品をラインアップしています。
- 濃度保証
- Ready to use
- 小分けタイプ(Estradiol を除く)
- エンドトキシン、マイコプラズマ否定試験済み
製品説明
CHIR99021
CHIR99021 は選択性の高い GSK-3β 阻害剤であり、また Wnt シグナルの活性化剤として作用します。リプログラミング効率の向上や、心筋や神経細胞への分化を促進する作用などが報告されています。
SB 431542
SB 431542 は TGF-β type I 受容体 / ALK5、ALK4 および ALK7 の選択的な阻害剤です。TGF-β によるヒト骨肉腫細胞の増殖を抑制するほか、線維芽細胞の iPS 細胞へのリプログラミングにおいて、リプログラミング因子である Sox2 を代替できることが報告されています。
IWP-2
IWP-2 は Wnt のプロセッシングおよび分泌の阻害剤です。IWP-2 は膜結合型 O-アシル基転移酵素(MBOAT)である PORCN を失活させ、Wnt のパルミトイル化を選択的に抑制するほか、R1 胚性幹細胞での自己複製を抑制して、ヒト多能性幹細胞から心筋細胞への分化を促進すると報告されています。
Estradiol
β-エストラジオールは内在性エストロゲン受容体(ER)のアゴニストです。また、膜型エストロゲン受容体 GRP30 の高親和性リガンドとしても知られています。
製品使用例
ヒト iPS 細胞から心筋細胞への分化誘導
本低分子化合物溶液シリーズを使用してヒト iPS 細胞から心筋細胞へと分化誘導しました。また、FCM を行い cTnT(心筋トロポニン T:心筋細胞マーカー)の発現を確認しました。
分化誘導プロトコール概要
FCM(分化誘導 31 日)
本低分子化合物溶液シリーズを使用し、iPS 細胞から心筋細胞へ分化できることを確認しました。
関連資料
価格表
AscleStem / アスクレステムはナカライテスク株式会社の登録商標です。
※掲載内容は予告なく変更になる場合があります。