Chemi-Lumi One Super
Chemi-Lumi One Super は、Chemi-Lumi One L で検出できない、微量のタンパク質の検出ができます。 また、最高発光強度まで速やかに到達するので、迅速に検出ができます。
特長
- 高感度検出試薬であり、微量タンパク質の検出が可能
- 迅速に検出可能
- 露光時間の延長が可能で、より微量のタンパク質の検出が可能
製品使用例
性能確認 1
他社製品との感度比較
Chemi-Lumi One Super は他社高感度試薬と比較し、高感度であることが分かります。また Chemi-Lumi One Super は最高発光強度までの到達が速やかであるため、他社製品が Working 溶液との反応が 5 分必要である一方、Chemi-Lumi One Super は 1 分で検出開始が可能となります。
<実験条件> | ||
電気泳動 | : | 10% アクリルアミドゲル |
--以下ウェスタンブロッティング-- | ||
洗浄液 | : | 0.1% tTBS(1 ×)(pH 7.4) |
ブロッキング | : | Blocking One |
一次抗体 | : | β-Actin 抗体(C4)(Santa Cruz #sc-47778)1:2,000 |
二次抗体 | : | goat anti-mouse IgG-HRP(Santa Cruz #sc-2005)1:30,000 |
発光 | : | Chemi-Lumi One Super(1 分) A 社製品(5 分) B 社製品(5 分) C 社製品(5 分) D 社製品(5 分) (各試薬の Working 溶液を取扱説明書記載時間で反応) |
検出 | : | LAS-3000(High モード) 露光時間 5 分 (反応終了から 3 分後に測定) |
性能確認 2
低バックグラウンドであるため、露光時間の延長が可能
<実験条件> | ||
電気泳動 | : | 10% アクリルアミドゲル |
--以下ウェスタンブロッティング-- | ||
洗浄液 | : | 0.05% tTBS(1 ×)(pH 7.4) |
ブロッキング | : | 各検出試薬推奨ブロッキング剤を使用 (ブロッキング時間は各ブロッキング剤推奨処置時間で処置) |
一次抗体 | : | β-Actin 抗体(C4)(Santa Cruz #sc-47778)1:1,000 |
二次抗体 | : | goat anti-mouse IgG-HRP(Santa Cruz #sc-2005)1:10,000 |
発光 | : | Chemi-Lumi One Super(1 分)、A 社製品(5 分) (各試薬の Working 溶液を取扱説明書記載時間で反応) |
検出 | : | LAS-3000(High モード) 露光時間 1 分および 10 分(反応終了から 3 分後に測定) |
性能確認 3
Chemi-Lumi One Super の発光強度の持続性
発光強度は時間とともに少しずつ低下していきます。そのため、30 分後などに撮影を行う場合は露光時間の延長を行ってください。
<実験条件> | ||
サンプル | : | HL-60 細胞抽出タンパク質 (1:0.5 μg、2:0.25 μg、3:0.125 μg) |
ブロッキング | : | Blocking One 30 分処置 |
一次抗体 | : | β-Actin 抗体(C4)(Santa Cruz #sc-47778)1:1,000 |
二次抗体 | : | goat anti-mouse IgG-HRP(Santa Cruz #sc-2005)1:10,000 |
発光 | : | Chemi-Lumi One Super(1 分) |
検出 | : | LAS-3000(High モード)露光時間 1 分 |
他社新規高感度製品との性能比較例
低バックグラウンドで高感度検出が可能
Chemi-Lumi One Super は Chemi-Lumi One L および A 社高感度検出試薬よりも感度が高く、A 社新規高感度検出試薬と同等の感度を示しています。また、感度を上げるため露光時間の延長もしくはシグナルエンハンサー HIKARI を使用すると、A 社新規高感度検出試薬と A 社高感度検出用ブロッキング剤の組み合わせでは顕著なバックグラウンドの上昇が見られますが、Chemi-Lumi One Super と Blocking One の組み合わせの場合、より低バックグラウンドで検出できます。
<実験条件> | ||
サンプル | : | HL-60 細胞抽出タンパク質 (1:0.5 μg、2:0.25 μg、3:0.125 μg) |
ブロッキング | : | 各検出試薬推奨ブロッキング剤を使用(ブロッキング時間は各ブロッキング剤推奨処置時間で処置) |
一次抗体 | : | β-Actin 抗体(C4)(Santa Cruz #sc-47778)1:1,000 |
二次抗体 | : | goat anti-mouse IgG-HRP(Santa Cruz #sc-2005)1:10,000 |
発光 | : | Chemi-Lumi One L(1 分)、Chemi-Lumi One Super(1 分)、A 社新規高感度検出試薬(5 分)、A 社高感度検出試薬(5 分) |
検出 | : | LAS-3000(High モード) 露光時間 1 分および 10 分 (反応終了より 2 分後に測定) |
高感度検出試薬のメリット
- 露光時間の短縮
- 抗体の節約
- 貴重なサンプルの節約
Chemi-Lumi One Super(高感度検出試薬) | A 社発光試薬 |
---|---|
30 分露光 1STAb 1:3,000 2ndAb 1:10,000 | |
メリット①露光時間の短縮
Chemi-Lumi One Super 使用により、露光時間の短縮が可能になります。例えば、今まで検出に 30 分かかっていた実験を 5 分で行なうことができます。
30 分露光 1STAb 1:3,000 2ndAb 1:10,000
メリット②抗体の節約
Chemi-Lumi One Super 使用により、一次抗体ならば 3 倍 ~ 4 倍希釈、二次抗体ならば 10 倍希釈程度まで希釈することが可能となり、貴重な抗体の節約につながります。
メリット③抗原量の節約
Chemi-Lumi One Super 使用により、約 2 倍 ~ 4 倍サンプル量を節約することができます。
FAQ(よくあるご質問/トラブルシュート)
- ケミルミワンスーパーはどのような製品ですか?
-
ケミルミワンシリーズは、ブロッティングにおいてペルオキシダーゼを検出することにより、目的のタンパク質・核酸を高感度かつ特異的に検出するためのキットです。
その中でもケミルミワンスーパーは、検出感度がフェムトグラム中域の高感度検出試薬であり、微量タンパク質の検出が可能です。
- ケミルミワンスーパーのキット内容を教えてください。
- 本製品のキット内容は、SolutionA(ルミノール溶液)、SolutionB(過酸化物溶液)です。
- 使用方法を教えてください。
-
SolutionAとSolutionBを1:1で混合し、二次抗体反応後のメンブレンに注いで、1分間反応させます。
メンブレンから余分な液を除去し、ラップフィルムでメンブレンを包んで、検出を行います。使用方法の詳細は、取扱説明書をご参照ください。
- ケミルミワンシリーズ各製品において、発光強度の持続性の違いを教えてください。
-
バンドの濃さにもよりますが、測定開始0分後の発光強度を100%とした場合、ケミルミワンシリーズ各製品の15分後、60分後の発光強度は以下の通りです。
<15分後>
・ケミルミワンL:77%
・ケミルミワンSuper:60%
・ケミルミワンUltra:92%
<60分後>
・ケミルミワンL:43%
・ケミルミワンSuper:22%
・ケミルミワンUltra:59%
ケミルミワンSuperについては、当社HPに発光強度の持続性に関するデータを掲載しておりますので、そちらをご参照ください。
- ケミルミワンシリーズを使用した際、シグナルが著しく低下する場合、改善策はありますか?
-
本シリーズの発光強度は、時間が経つと減衰していきます。
各製品の発光強度の減衰に関しては、Q&A【ケミルミワンシリーズ各製品において、発光強度の持続性の違いを教えてください。】をご参照ください。経時的な減衰よりも著しく発光強度が減衰する場合、酵素量過多のため、一気に基質を消費し、酵素が失活している可能性があります。そのため、抗体濃度を薄めてください。
- ケミルミワンシリーズを使用した際、実験毎の発光強度がばらつく場合、改善策はありますか?
-
本シリーズの発光強度は、時間が経つと減衰していきます。
そのため、検出試薬との反応終了から検出開始までの時間が異なると、発光強度が異なる可能性があります。反応終了から検出開始までの時間を統一することで、安定した再現性を得ることができます。各製品の発光強度の減衰に関しては、Q4【ケミルミワンシリーズ各製品において、発光強度の持続性の違いを教えてください。】をご参照ください。
- ケミルミワンシリーズはELISAに適応可能ですか?
-
保証外です。
したがって、予備検討を行っていただく必要があります。
- ケミルミワンシリーズで検出後、ストリッピングして、リプロービングを行うことは可能ですか。
-
可能です。
本シリーズで検出後、ストリッピング試薬でメンブレン上の抗体を取り除くことで、新たに抗原抗体反応を行うことが可能です。ストリッピング試薬は、WB 剥離溶液(#05364, #05677)をご使用ください。
- ケミルミワンシリーズを希釈することで、感度を下げることは可能ですか?
-
保証外です。
検出感度を変更したい場合、同シリーズの感度域の異なる製品を使用するか、露光時間や抗体濃度を調節してください。
- バンドが薄い場合、改善策はありますか?
-
ウェスタンブロッティングにおいてバンドが薄い場合、サンプル調製、電気泳動、転写、ブロッキング、抗体反応、検出といった操作工程中に原因があります。
検出に原因がある場合、露光時間が短すぎる、もしくは使用した検出試薬の感度が低すぎるといった可能性があります。露光時間を延長する、もしくはより感度の高い製品をお試しください。よく解る実験プロトコール ウェスタンブロッティングにトラブルシューティングを掲載しており、各操作工程におけるバンドが薄くなる原因と改善策を記載しておりますので、ご参照ください。
- バンドが白抜けする場合、改善策はありますか?
-
ウェスタンブロッティングにおいてバンドが白抜けする場合、電気泳動、転写、抗体反応、検出といった操作工程中に原因があります。
検出に原因がある場合、使用した検出試薬の感度が高すぎるといった可能性があります。より感度の低い製品をお試しください。よく解る実験プロトコール ウェスタンブロッティングにトラブルシューティングを掲載しており、各操作工程におけるバンドが白抜けする原因と改善策を記載しておりますので、ご参照ください。
- バックグラウンドが高い場合、改善策はありますか?
-
ウェスタンブロッティングにおいてバックグラウンドが高い場合、ブロッキング、抗体反応、検出、洗浄といった操作工程中に原因があります。
検出に原因がある場合、露光時間が長すぎるといった可能性があります。露光時間を短縮してください。よく解る実験プロトコール ウェスタンブロッティングにトラブルシューティングを掲載しており、各操作工程におけるバックグラウンドが高くなる原因と改善策を記載しておりますので、ご参照ください。
- ケミルミワンシリーズを使用した際、化学発光法であるにも関わらず、メンブレン上に茶色のバンドが見えるのですが、問題ありませんか?
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メンブレン上のバンドが黄色~茶色に見えるのは、大量のHRPが酸化されて不活性なHRPが存在している証拠であり、抗原量や抗体量が多いことが原因です。
過剰な抗原・抗体が存在すると、バンドの白抜けが生じたり、リプロービングに影響を与える恐れがあるため、抗原量および抗体量を減らしてください。