製品情報

ウェスタンブロッティング用高速ブロッキング剤
Bullet Blocking One for Western Blotting

本製品はウェスタンブロッティング専用のブロッキング剤です。両親媒性化合物の効果により、わずか5分のインキュベート時間で弊社Blocking Oneと同等の性能を発揮します。

特長

| 実施例1 | 他社比較 | 性能確認 | 実施例2 | 国内研究者使用例 | 使用方法 | 価格表 |

実施例1

■Bullet Blocking OneとBlocking Oneおよびスキムミルクのブロッキング効果

超高感度検出試薬Chemi-Lumi One Ultraを使用し、ウェスタンブロッティングを実施した。Bullet Blocking Oneは、わずか5分のブロッキング時間で、他の方法と同等の効果を示した。

ブロッキング剤
ブロッキング時間
Bullet Blocking One
5分
Blocking One
30分
5% スキムミルク
60分
ブロッティング像 BulletBlockingOne.jpg BlockingOne.jpg Skimmilk.jpg
分析条件
サンプル HeLa細胞タンパク質抽出液 20μgより2倍希釈系列
SDS-PAGE Bullet PAGE One 5-15%(#13080) / 泳動用緩衝液(#30329)
400V、10分
転写 セミドライ ウェスタンブロッティング用転写緩衝液(#30650)
10V、30分
洗浄 0.1% t-TBS(#12750を10倍希釈で使用)
ブロッキング 各ブロッキング剤で各時間ブロッキング
一次抗体 Anti-Vimentin (C-20)(Rabbit)(Santa Cruz #sc-7557-R)
2,000倍希釈 室温、1時間
二次抗体 Anti-Rabbit IgG-HRP(Santa Cruz #sc-2004)
100,000倍希釈 室温、1時間
検出 Chemi-Lumi One Ultra(#11644)反応5分
LAS-3000(Highモード)露光時間15分

他社比較

■Bullet Blocking Oneと他社品、従来組成ブロッキング剤との比較

Blocking One、他社品、従来組成ブロッキング剤では5分のブロッキング処置で十分な効果が得られない一方、Bullet Blocking Oneではわずか5分で十分なブロッキング効果が得られた。

反応時間5分ブロッキング剤各ブロッキング剤
添付文書記載反応時間
hikaku_Dot_BulletBlockingOne.jpg Bullet Blocking One
hikaku_Dot_BlockingOne_5.jpg Blocking One hikaku_Dot_BlockingOne_30_.jpg 30分
hikaku_Dot_A_5.jpg A社ブロッキング剤 hikaku_Dot_A_60.jpg 60分
hikaku_Dot_B_5.jpg B社ブロッキング剤 hikaku_Dot_B_30.jpg 30分
hikaku_Dot_C_5.jpg C社ブロッキング剤
(protein-free)
hikaku_Dot_C_60.jpg 60分
hikaku_Dot_Skimmilk_5.jpg 5% スキムミルク
in 0.05% Tween® 20-TBS
hikaku_Dot_Skimmilk_60.jpg 60分
hikaku_Dot_BSA_5.jpg 3% BSA
in 0.05% Tween® 20-TBS
hikaku_Dot_BSA_60.jpg 60分

マウス血清をドットブロットしたPVDF膜をTBSで洗浄後、それぞれのブロッキング剤でブロッキングした。Anti-Mouse IgG-HRP(Santa Cruz #sc-2005)(1:5,000 in 0.01% t-TBS)を反応後、0.05% t-TBSで洗浄し、Chemi-Lumi One Super(#02230)を反応させた。検出にはLAS-3000(Highモード)を用い、90秒間露光した。

性能確認

■Bullet Blocking Oneのブロッキング処置時間とブロッキング効果

Bullet Blocking Oneはスキムミルクよりも速くブロッキングが終了していることが示された。

BulletBlockingOneSeinoukakunin.jpg

マウス血清をドットブロットしたPVDF膜をTBSで洗浄後、Bullet Blocking One、5%スキムミルク in 0.05%t-TBSでブロッキングした。Anti-Mouse IgG-HRP(Santa Cruz #sc-2005)(1:5,000 in 0.01% t-TBS)を反応後、0.05% t-TBSで洗浄し、Chemi-Lumi One Super(#02230)を反応させた。検出にはLAS-3000(Highモード)を用い、60秒間露光させて得られたデータをMulti Gaugeにより解析した。

実施例2

■抗体希釈液としての使用例

Bullet Blocking Oneを使用することで、非特異反応を抑えることができた。

抗体希釈液 Bullet Blocking One(原液) 0.1%t-TBS
ブロッティング像 kisyaku_Bullet_.jpg kisyaku_tTBS.jpg
分析条件
サンプル HeLa細胞タンパク質抽出液 10μgより2倍希釈系列
SDS-PAGE Bullet PAGE One 5-15%(#13080)/泳動用緩衝液(#30329)
400V、12分
転写 セミドライ ウェスタンブロッティング用転写緩衝液(#30650)
10V、30分
洗浄 0.1% t-TBS(#12750を10倍希釈で使用)
ブロッキング Bullet Blocking One 5分
一次抗体 Anti-COX4 (D-20)(Goat)(Santa Cruz #sc-69359)
500倍希釈 室温、1時間
二次抗体 Anti-Goat IgG-HRP(Santa Cruz #sc-2350)
5,000倍希釈 室温、1時間
検出 Chemi-Lumi One Super(#02230)反応1分
LAS-3000(Highモード)露光時間10分

Bullet Blocking Oneを抗体希釈液として使用することで、非特異反応が改善される場合があります。

※抗体希釈液として使用する場合は、原液~20倍希釈程度にて使用してください。希釈にはTween®20などの界面活性剤を0.05~0.1%含むTBSまたはPBS等の洗浄液を使用してください。使用する抗体の種類や濃度等の条件により最適な本液の希釈倍率が異なるため、あらかじめ条件検討を実施してください。

国内研究者使用例

Bullet Blocking One 5分の短時間で十分なブロッキング効果を発揮できることが確認された。また、抗体の種類・品質で抗体希釈液の条件検討は必要であるが、本条件下においては、Bullet Blocking Oneを抗体の希釈液として用いることで強いシグナルを得ることができた。

条件検討 条件① 条件② 条件③
ブロッティング像 siyourei_Bullet_Bullet.jpg siyourei_Bullet_milk.jpg siyourei_milk_milk_60.jpg
ブロッキング剤
ブロッキング時間
Bullet Blocking One
5分
Bullet Blocking One
5分
5%スキムミルク
60分
抗体希釈液 Bullet Blocking One
20倍希釈
5%スキムミルク 5%スキムミルク
一次抗体 Anti-UCP1 2,000倍希釈 室温、1時間
二次抗体 Anti-Rabbit IgG 2,000倍希釈 室温、1時間

データご提供:京都大学大学院 農学研究科 食品生物科学専攻 食品分子機能学分野

後藤 剛 准教授 / 金 珉智 研究員

使用方法

膜を十分量の本品に浸して5分間振とうしてください(目安として10cm×10cm程度の膜では本品50mlを使用してください)。

Bullet Blocking Oneを用いた長時間のブロッキングでは、オーバーブロックによりシグナルが減弱する場合があります。

価格表
製品名規格貯法製品
番号
容量オンライン
カタログへ
Bullet Blocking One for Western Blotting SP 冷蔵 13779-56 50 ml e-Nacalai.jpg
13779-14 200 ml
13779-01 1 L

※記載の内容は、'16年9月現在の情報に基づいております。