製品情報

水分指示薬付
モレキュラーシーブ3A・4A

モレキュラーシーブは細孔をもつ多孔性の合成ゼオライトで、細孔径の大きさによって選択的に分子を吸着します。この性質から、モレキュラーシーブは有機溶媒中の水分除去、ガスの乾燥剤などに広く使用されています。本品は脱水用として有効な3Å、4Åの細孔径をもつモレキュラーシーブに、水分が吸着すると変色する指示薬を担持させた製品です。

 

hensyoku.jpg

 

 

特長

 

 

データ
■指示薬溶出の有無 
溶出しない溶媒溶出する恐れのある溶媒
アセトン トルエン
アセトニトリル ハロゲン化炭化水素
1価アルコール DMA(N,N'-ジメチルアセトアミド)
多価アルコール DMF(N,N'-ジメチルホルムアミド)
ベンゼン DMSO(ジメチルスルホキシド)
1,4-ジオキサン THF(テトラヒドロフラン)
ピリジン  

酢酸
HMPA(ヘキサメチルホスホアミド)

 

■水分吸着と色の変化図

99.5v/v%のテトラヒドロフラン50mlに4Aタイプ2gを添加したときの水分減少と変色の様子

suibun_iro.jpg

 

■等温での水の吸着量比較

O-1-2hikaku.jpg

 

 

使用方法

本品の乾燥能力は最大20%です。例えば、水分含量0.5%の有機溶媒1Lの乾燥には、本品が50g必要です。

静置法 有機溶媒に本品を加え、時々攪拌しながら24時間放置します。
カラム法 本品をカラムに充填し(25×600mmのカラムに本品を250g程度充填)、乾燥したい溶媒を2~3L/hrの流速で流します(この時初流250mlは除去します)。この方法は静置法より強力で時間も要しません。ただし、水分含量の多い溶媒や極性溶媒などの乾燥しにくい溶媒に対しては、前もって静置法を行うとより髙い効果が得られます。

 

再生方法

使用したモレキュラーシーブを多量の水、またはエタノールで洗浄した後、水で数回洗浄して付着した溶媒を除去します。次に200~250℃で乾燥します。この場合3~5%の水が残りますが、通常の使用に差し支えありません。

さらに厳密な乾燥を必要とする場合や、乾燥しにくい極性溶媒などに用いる際は、乾燥ガス気流下、または真空中(10-1~10-3mmHg)で、300~350℃に加熱し、完全に乾燥します。

 

 

種類と用途

使用条件に合わせて、3Aと4Aの2種類を用意しています。

タイプ3A4A
吸着される
分子
有効直径3Å以下の分子
(H2O、NH3、Heなど)
有効直径4Å以下の分子
(C2H5OH、C2H6、C3H6、C4H6、CO2、H2Sなど)
吸着されない
分子
有効直径3Å以上の分子
(C2H5OH、CH4、CO2、C2H2、H2S、O2、C2H4など)
 有効直径4Å以上の分子
(C3H8、環状炭化水素など)
主な用途

小さな分子の極性溶媒の乾燥
(メタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリルなど)


ガスの乾燥(エチレン、ブタジエン、アンモニア、二酸化炭素など)

一般の有機溶媒の乾燥(3Aよりも乾燥能力大)(ベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、トルエンなど)


ガスの乾燥(天然ガスなど)

 

 

価格表
製品名製品番号容量オンライン
カタログへ
Molecular Sieves 3A, with indicator  23355-44 250 g e-Nacalai.jpg
Molecular Sieves 3A, mixed indicator 23356-05 500 g e-Nacalai.jpg
Molecular Sieves 4A, with indicator 23357-24 250 g e-Nacalai.jpg
Molecular Sieves 4A, mixed indicator 23358-85 500 g e-Nacalai.jpg

製造元:マナック株式会社

 

※記載の内容は、'04年4月現在の情報に基づいております。