製品情報

抗体剥離液
WB Stripping Solution / WB Stripping Solution Strong

本製品はウェスタンブロッティングでの抗原抗体反応を行った後、メンブレン(PVDF膜もしくはニトロセルロース膜)から抗体を剥がし、その後同じメンブレンで異なる抗体を用いた抗原抗体反応を行う際の抗体剥離液です。化学発光法を用いた検出では 2~5 回のブロッティング膜の再利用が可能です。 

 

 

特長

 

 

使用例
■WB Strippng Solution使用例

データご提供:東京工業大学生命理工学部 赤池研究室

<1回目>
ブロッキング Blocking One(#03953)(30min)
洗浄 TBS-T
一次抗体 anti-paxillin(mouse IgG)
二次抗体 anti-mouse IgG-POD
検出 化学発光検出キット
wb_stripping1_.jpg

 ↓

ストリッピング条件:室温・15分間処理後、プロトコール通り

 ↓

<2回目>
ブロッキング Blocking One(#03953)(30min)
洗浄 TBS-T
一次抗体 anti-vinculin(mouse IgG)
anti-actin(mouse IgG)
二次抗体 anti-mouse IgG-POD
検出 Chemi-Lumi One(#05027-20)
wb_stripping2_.jpg
■WB Stripping SolutionとWB Stripping Solution Strongの違い

wb_stripping3.jpg

5000ng, 500ng, 50ng, 5ngの抗原(c-Myc-GST)を結合した PVDF膜をHRP標識抗GST抗体で反応させて下記の各溶液を用いて室温で 緩やかに振とう(10分間)処理した。

a.0.05%(v/v)Tween® 20含有PBS
b.2%(w/v)SDS, 100mM 2-Mercaptoethanol, 62.5mM Tris-HCl(pH 6.7)
c.WB Stripping Solution
d.WB Stripping Solution Strong

その後、PVDF膜に残存したHRP標識抗GST抗体を検出するため、0.05%(v/v)Tween® 20含有PBSで1分間洗浄後、化学発光検出した。

e.は、d.を HRP標識抗 c-Myc 抗体でリプローブした結果 a.とほぼ同様の結果が得られた。

 

 

使用方法 
 WB Stripping SolutionWB Stripping Solution Strong
使用量 ブロッティング膜(ミニゲルサイズ)には本製品20mlを使用してください。 
容器・器具など トレーやピンセットなどは金属・樹脂製品ともに使用できます。 トレーやピンセットなどは樹脂製品を使用してください。
洗浄 化学発光法の検出に使用したブロッティング膜は、0.05%(v/v)Tween® 20含有りん酸生理食塩水(PBS-T)または同トリス塩酸生理食塩水(TBS-T)により洗浄(5分間程度)してください。 化学発光法の検出に使用したブロッティング膜は、イオン交換水により洗浄(1分間程度)してください。
処理 室温に戻した本製品はブロッティング膜が浸る程度の液量を容器へ注いでください。
ブロッティング膜を浸して室温で緩やかに振とう(5~15 分間)します。
洗浄 本製品を廃液した後、0.05%(v/v)Tween® 20含有りん酸生理食塩水(PBS-T)または同トリス塩酸生理食塩水(TBS-T)により洗浄(5分間程度)してください。
反応 洗浄したブロッティング膜は新たな抗体反応を行うことができます。
残存抗体の確認方法 下記の何れの場合もブロッティング膜に抗体が残存していると、以前の検出像が検出されます。
①標識抗体の残存は、本製品で処理した後のブロッティング膜をそのまま化学発光法で検出することにより確認することができます。
②未標識抗体の残存は、本製品で処理した後のブロッティング膜を2次抗体(標識抗体)と反応させた後、化学発光法で検出することにより確認できます。

 

 

使用上の注意 
 WB Stripping SolutionWB Stripping Solution Strong
容器など 本製品を分注するトレーやピンセットなどは金属・樹脂製品ともに使用できます。 本製品を分注するトレーやピンセットなどは樹脂製品を使用してください。金属製品は本製品の性能を劣化させます。
処理時間 抗原抗体反応の強さにより、室温5~15分間の処理条件ではブロッキング膜上に結合した抗体が残存する場合があります。予備検討を行って最適条件を確認する事をお奨めします。抗体が残存する場合は処理時間の延長(30分~数時間程度)、加温処理(37~60℃程度)も可能です。また、処理後、必要に応じて再度のブロッキング処理を行ってください。
保護 使用時は、保護着、保護メガネ、保護手袋などの保護具を着用してご使用ください。身体などに付着した場合は大量の水で洗い流して必要に応じて医師の診察を受けてください。
使用時 本製品は室温に戻してからご使用ください。 本製品は室温に戻してからご使用ください。本製品は冷蔵保存ですが、保存環境によっては界面活性剤が析出する場合があります。析出物が存在すると組成濃度が変化しますので、析出物を溶解させてから使用してください。
適応 本製品は、TMB、DAB、4-Chloro-1-naphtolなどの発色検出法で染色されたブロッティング膜の再利用には適していません。また、発色検出法の染色像は消えません。
混合使用 両製品を混合すると反応して白い沈殿を生じます。両製品を交互に使用される場合は、剥離したブロッティング膜を適当な緩衝液、あるいは精製水で十分に洗浄(3~5回程度)して試液を完全に取り除いてから次の製品を使用してください。なお、使用されるトレーなどはそれぞれ別のものを用いてください。 

 

 

価格表 
製品名貯法製品番号容量オンライン
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WB Stripping Solution 室温 05364-55 500 ml e-Nacalai.jpg
WB Stripping Solution Strong 冷蔵 05677-65 500 ml e-Nacalai.jpg
WB Stripping Solution Trial Set 冷蔵 05680-21 1 set e-Nacalai.jpg

記載の内容は、'15年4月現在の情報に基づいております。
研究者の皆様のご所属などは、データご提供時の情報に基づいております。