COSMOSIL

5NPE

  • ニトロフェニルエチル基結合型
  • 双極子-双極子相互作用やπ-π相互作用により構造類似化合物を分離

双極子-双極子相互作用の効果

下の分析例ではπ−π相互作用によってニトロ基を持つ化合物(サンプルNo.1,2)の保持が増大したため、NPE やPYE ではサンプルの溶出順がC18と逆転しました。
次にジニトロナフタレンの溶出順序について、C18やPYE は1,5-ジニトロナフタレン(サンプルNo.2)を長く保持するのに対して、NPE は1,8 -ジニトロナフタレン(サンプルNo.1)を長く保持しました。ニトロ基は電子吸引性基であり、ニトロ基が片側に偏っている分子構造をもつ1,8 -ジニトロナフタレンでは大きな双極子が生じます。
NPEの固定相であるニトロフェニル基にも双極子が生じているため、サンプルと固定相の間に双極子−双極子相互作用が働き1,8 -ジニトロナフタレンを長く保持したと考えられます。



分析条件
カラムサイズ 4.6mmI.D.×150mm サンプル
  1. 1,8-Dinitronaphthalene (0.21µg)
  2. 1,5-Dinitronaphthalene (0.11µg)
  3. Naphthalene (0.25µg)
  4. 1-Methylnaphthalene (0.35µg)
  5. 1,5 -Dimethylnaphthalene (0.42µg)
移動相 NPE Methanol / H2O = 70/30 PYE Methanol / H2O = 90/10 C18-MS-II Methanol / H2O = 80/20
流速 1.0ml/min
温度 30℃
検出 UV 254nm 

ご注意

  1. π−π相互作用を利用するPYE カラムではメタノール系移動相のご使用を推奨致します。
    アセトニトリルはπ電子を持つためにサンプルと固定相とのπ−π相互作用を阻害します。
  2. NPEカラムの固定相であるニトロフェニル基のUV吸収は非常に大きいため、固定相がシリカゲルから剥離して溶出した場合には、わずかな量でも検出されベースラインの乱れの原因となります。そのような場合はテトラヒドロフランで洗浄していただくことで解消します。わずかな固定相の剥離は分離能に影響しません。
  3. グラジエント分析には適していません。

価格表

分析・分取カラム(粒子径5µm)
COSMOSIL 5NPE

製品名 サイズ 製品番号 価格
COSMOSIL 5NPE Guard Column 4.6mml.D.×10mm 37904-01 40,000
10mml.D.×20mm 38045-31 ご照会
20mml.D.×20mm 05868-81 ご照会
20mml.D.×50mm 05869-71 ご照会
COSMOSIL 5NPE Packed Column 1.0mml.D.×150mm 05897-01 110,000
2.0mml.D.×150mm 34328-51 98,000
2.0mml.D.×250mm 34379-91 140,000
4.6mml.D.×150mm 37902-21 98,000
4.6mml.D.×250mm 37990-71 148,000
10mml.D.×250mm 05469-11 ご照会
20mml.D.×250mm 38046-21 ご照会

※上記以外のカラムサイズをご要望の際はお問合せください。

※掲載の内容は、'13年12月現在の情報に基づいております。