ウェスタンブロッティング用分子量マーカー
Chemi-Lumi One Markers Kit
ウェスタンブロッティング法において汎用されている化学発光法では、ネーティブなタンパク質を混合したタンパク質マーカーや色素着色済みのプレステインドタンパク質マーカーは検出されず、目的タンパク質の分子量を推定できません。Chemi-Lumi One Markers Kit は Chemi-Lumi One などの化学発光キットで検出できるので、目的タンパク質の分子量をメンブレン上で推定できます。
特長
- ビオチンマーカーとストレプトアビジン HRP をキット化
- 分子量 6.5 kDa ～ 210 kDa を幅広くカバー
- 優れたコストパフォーマンス
製品説明
製品構成
本製品は精製水と試料緩衝液を用いて、Chemi-Lumi One Markers を 10 倍に希釈して使用します。ミニゲルの場合、1 ウェルに 2 ～ 10 μL 使用しますので、50 ～ 250 ウェル分使用可能です。
Chemi-Lumi One Markers
容量：50 μL 8 種類ビオチン標識タンパク質溶液
| Protein | M.W.（kDa） |
|---|---|
| Myosin | 210 |
| β-Galactosidase | 120 |
| Bovine Serum Albumin | 66 |
| Ovalbumin | 45 |
| Carbonic Anhydrase | 31 |
| Trypsin Inhibitor | 22 |
| Lysozyme | 14 |
| Aprotinin | 6.5 |
（注）タンパク質へのビオチン結合量はコントロールすることができないため、ロットにより分子量が若干異なることがあります。
Streptavidin（HRP Conjugate）
容量：250 μL 西洋ワサビペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン溶液
使用例
ウェスタンブロッティング β-Actin の検出
| 電気泳動 | : | SDS-PAGE（4 ～ 20％ グラジェントゲル） Chemi-Lumi One Markers（5 μL） |
| 転写 | : | PVDF メンブレン 、10 V、30 分 |
| ブロッキング | : | Blocking One（#03953）60 分 |
| 一次抗体 | : | 抗 β-アクチンモノクローナル抗体（マウス）200 倍希釈 60 分 |
| 二次抗体 | : | 抗マウス IgG〔H+L〕（ヤギ），HRP 標識（5,000 倍希釈） ＋ Streptavidin（HRP Conjugate）（10,000 倍希釈）60 分 |
| 検出 | : | Chemi-Lumi One Super（#02230） Chemi-Lumi One L（#07880） |
① Chemi-Lumi One Markers ② HeLa 細胞タンパク質抽出液から β-Actin の検出
使用方法
1. Chemi-Lumi One Markers の調製
- Chemi-Lumi One Markers を使用前に、十分混合します。
- 蓋付きプラスチック容器（容量 0.5 ～ 1.5 mL）に精製水 4 μL、試料緩衝液(SDS-PAGE 用, 2 倍濃縮, 2-ME 含有)（#30566-22）5 μL と Chemi-Lumi One Markers 1 μL を分注し、混合します。 他の容量で調製する場合、精製水、試料緩衝液(SDS-PAGE 用, 2 倍濃縮, 2-ME 含有)、Chemi-Lumi One Markers を容量比 4:5:1 で混合してください。
- プラスチック容器の蓋をして、90℃ 程度の水浴中で 4 分、加熱処理します。
- 水浴から取り出して、約 10 分冷やします。
- マイクロピペットを用いて上記調製した溶液 2 ～ 10 μL を分取し、電気泳動ゲルに添加してください。
- 電気泳動、メンブレンへの転写、ブロッキング、一次抗体（必要に応じて）の反応を行ってください。
2. Streptavidin（HRP Conjugate）の反応
- Streptavidin（HRP Conjugate）を解凍し、穏やかに混合してください。
- メンブレンサイズが 10 cm × 10 cm をご使用の場合は、50 mL の西洋ワサビペルオキシダーゼ標識二次抗体希釈液に 5 μL の Streptavidin（HRP Conjugate）を添加し、穏やかに混和してください。他の容量で調製する場合は、二次抗体の希釈液と Streptavidin（HRPConjugate）を容量比 10,000:1 になるように調製してください。
- 上記の通り調製した溶液[二次抗体と Streptavidin（HRP Conjugate）の混合液]を、メンブレン上のタンパク質に 1 時間反応させてください。 上記メンブレンを 100 mL の tPBS（0.05% Tween20 を含む PBS）で 3 分洗浄後、tPBS を除去します。この洗浄をさらに 3 回繰り返してください。
- 以下の試薬で検出してください。
- Chemi-Lumi One L（#07880）
- Chemi-Lumi One Super（#02230）
- Chemi-Lumi One Ultra（#11644）
- Peroxidase Stain Kit （#26652-70）
Tween はクローダ インターナショナル ピーエルシーの登録商標です。
FAQ（よくあるご質問/トラブルシュート）
- Chemi-Lumi One Markers Kit はどのような製品ですか？
- 本製品は、ビオチン標識の 8 種類のタンパク質に、HRP 標識のストレプトアビジンが結合することで、化学発光検出可能なタンパク質マーカーキットです。
- Chemi-Lumi One Markers Kit のキット内容を教えてください。
- 本製品のキット内容は、ケミルミワンマーカー（ 8 種類のビオチン標識タンパク質）50 μLとHRP 標識ストレプトアビジン溶液 250 μLです。
- 使用方法を教えてください。
- 精製水と試料緩衝液を用いて、ケミルミワンマーカーを 10 倍希釈し、電気泳動ゲルに添加します。 その後、二次抗体反応の段階で、二次抗体希釈液にHRP標識ストレプトアビジンを添加し、メンブレン上のタンパク質と反応させます。使用方法の詳細は、取扱説明書をご参照ください。
- ケミルミワンマーカーの分子量範囲を教えてください。
- 本製品の分子量範囲は、6.5 kDa ～ 200 kDaであり、広範囲な試料に使用可能です。 本製品に含まれるタンパク質の種類と各分子量は、取扱説明書、当社 HP をご参照ください。
- 発色基質法で使用可能ですか？
- 可能です。 発色基質法に関する製品として、TMB 溶液（ウェスタンブロッティン用）（#18186）、ペルオキシダーゼ染色キット（#26652）、ペルオキシダーゼ染色 DAB キット(BROWN STAIN)（#25985）がございます。
- ケミルミワンマーカーを精製水と試料緩衝液で調製後、保存可能ですか？
- 保証外です。 したがって、予備検討を行っていただく必要があります。
- ケミルミワンマーカーの泳動パターンが通常とは異なる場合、改善策はありますか？
- 取扱説明書を参考に、以下の点をお確かめください。 ・本製品を調製時に、加熱・還元処理を適切に行う。 ・試料緩衝液が劣化していると、適切なバンドを得られない可能性があるため、試料緩衝液は新しいものを使用する。
- ケミルミワンマーカーの各バンドの分子量に関して、ロット間差はありますか？
- タンパク質へのビオチン結合量はコントロールすることができないため、ロットにより分子量が若干異なることがあります。
価格表
| 製品名 | 規格 | 貯法 | メーカー 製品番号 |
容量 | オンライン カタログへ |
|---|---|---|---|---|---|
| Chemi-Lumi One Markers Kit | SP | 冷凍 | 06456-70 | 1 kit |  |
※掲載内容は予告なく変更になる場合があります。