蛍光染色用の封入剤
Fluoro-KEEPER Antifade Reagent, Non-Hardening Type
本製品は独自の退色防止剤を含有した非固化タイプの封入剤であり、蛍光顕微鏡観察時に起こる蛍光の急激な退色を防止します。カバーガラスの端をマニキュアなどでシーリングした標本は数週間の保存も可能です。DAPI 不含および DAPI 含有の 2 種類を販売しています。
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特長
- さまざまな蛍光色素に対し、優れた退色防止効果を発揮
- 使いやすいドロッパーボトルを採用
- DAPI 不含
製品説明
封入標本の長期保存後の蛍光観察
*画像は同じスライド上の封入直後と 3 カ月後の標本を撮影しています。
サンプル | : | MC3T3-E1 細胞(固定:4%-パラホルムアルデヒド・りん酸緩衝液(#09154)室温 15 分処置) |
ブロッキング | : | Blocking One Histo(#06349) |
一次抗体 | : | Anti-Vimentin Rabbit Polyclonal Antibody(Santa Cruz #sc-7557R) |
二次抗体 | : | CF 488A Goat Anti-Rabbit IgG(H+L), F(ab’)2 Fragment(Biotium #20013) CF 555 Goat Anti-Rabbit IgG(H+L)(Biotium #20033) |
核染色 | : | DAPI(#11034)or Hoechst 33258 |
色素や保存期間により変化しますが、本製品で封入した標本は、数週間以上保存後も蛍光観察可能です。ここでは、封入後 3 カ月保存した標本も鮮明に観察されています。本製品で封入した標本は長期保存後も蛍光観察が可能であるため、すぐに観察ができない場合や、画像の撮り直しが必要な場合などに有用です。 (長期保存を行う場合は、標本のカバーガラスをマニキュアなどでシーリングし、4℃ で遮光して保存してください。)
使用方法
- 標本から余分な液を取り除き、本製品を 1 ~ 2 滴ほど滴下してください。
- 標本をカバーガラスによりカバーしてください。
- 封入後すぐに観察が可能です。
注意事項
- 本製品はグリセリンを使用しているため、蛍光タンパク質であるフィコエリスリン、アロフィコシアニンなどのフィコビリタンパク質の観察には適していません。
- 屈折率は、1.43 ~ 1.44(20℃)です。
顧客使用例
蛍光色素を用いたプラナリア標本の観察
Hoechst 33342 ならびに Alexa Fluor® 488、Alexa Fluor® 594 標識抗体を用いた染色画像
(サンプル:プラナリア)
繰り返し撮影後の蛍光強度の変化
撮影 1 回目の蛍光強度を 100% とした時の繰り返し撮影後の各蛍光強度(%)
核 | : | Hoechst 33342 |
Arrestin & G Protein β Subunit(Gβ) | : | 一次抗体:Mouse Anti-Planarian Arrestin, Mouse Anti-Planarian Gβ 二次抗体:Alexa Fluor® 488 Goat Anti-Mouse IgG |
Tryptophan β Hydroxylase(TPβH) | : | 一次抗体:Rabbit Anti-Planarian TPβH 二次抗体:Alexa Fluor® 594 Goat Anti-Rabbit IgG |
共焦点レーザー走査型顕微鏡(Olympus FV10)にて蛍光染色を行ったプラナリアを撮影しました。60 回撮影後でも鮮明に検出されています。
本データは京都大学大学院理学研究科 生物科学専攻 高次情報形成学講座 生体情報発生分野 分子発生学分科 教授 阿形 清和 様、助教 井上 武 様よりご提供いただきました。
価格表
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