Cell Count Reagent SF
本製品は、細胞増殖または化学物質の細胞毒性試験において、生細胞数を測定する試薬です。高水溶性ホルマザンを生成するテトラゾリウム塩 WST-8(特許第 2757348 号)を発色基質として使用することで、従来品より高感度測定が可能になりました。生成したホルマザンの吸光度を直接測定することにより、容易に生細胞数を測定できます。
- ラジオアイソトープ不要
- 1 ボトル溶液タイプで、試薬調製不要
- ホルマザンの溶解操作不要
- 他の水溶性テトラゾリウム塩(XTT、MTS)より高感度
製品説明
原理
プロトコール比較
吸収スペクトル
WST-8 ホルマザンの吸収スペクトル
相関グラフ
[3H]-チミジン取り込みとの相関グラフ
使用方法
細胞増殖アッセイ
- 対数増殖期にある細胞を目的の細胞数になるように計数し、96 穴マイクロプレートの各ウェルに 100 µL ずつまく*1。
- 炭酸ガスインキュベーター内で前培養する。
- 本製品を各ウェルに 10 μL ずつ添加する*2。
- 炭酸ガスインキュベーター内で 1 ~ 4 時間呈色反応を行う*3。
- マイクロプレートリーダーを用い、450 nm(参照波長 600 nm 以上)の吸光度を測定する*4。
*1 フェノールレッドを含む培地もご使用になれます。
*2 必要に応じて試薬溶液は 0.22 µm メンブレンフィルターでろ過滅菌してお使いください。
*3 細胞の種類および数により発色感度が異なりますので、十分に検討の上お使いください。
また呈色後、以下のいずれかの方法で反応を停止することができます。
① マイクロプレートを 4℃ に冷却する。
② 0.1 M HCl を 10 µL 添加する。
③ 1 w/v% SDS を 10 µL 添加する。
反応停止後 24 時間以内に測定してください。
*4 生成するホルマザン色素の極大吸収波長は 460 nm 付近にありますので、高感度に測定するためには 430 ~ 490 nm の波長フィルターをご使用ください。
使用培地 | |
---|---|
HeLa | DMEM(10% ウシ胎児血清含有) |
HL-60 | RPMI1640(10% ウシ胎児血清含有) |
呈色反応 | |
HeLa | 37℃、5% CO2、1 時間(■)、2 時間(▲) |
HL-60 | 37℃、5% CO2、1 時間(■)、3 時間(●) |
測定波長 | |
450 nm(参照波長 650 nm) |
細胞毒性試験
- 対数増殖期にある細胞を 5,000 cell/well の濃度になるよう計数し、96 穴マイクロプレートの各ウェルに 100 µL ずつまく。
- 炭酸ガスインキュベーター内で 24 時間前培養する。
- 目的の濃度に調製した薬剤を各ウェルに 10 µL ずつ添加する。
- 炭酸ガスインキュベーター内で 48 時間培養する。
- 本製品を各ウェルに 10 µL ずつ添加する。
- 炭酸ガスインキュベーター内で 1 ~ 4 時間呈色反応を行う。
- マイクロプレートリーダーを用い、450 nm(参照波長 600 nm 以上)の吸光度を測定する。
使用細胞 | HeLa |
---|---|
使用培地 | DMEM(10% ウシ胎児血清含有) |
使用薬剤 | Mitomycin C(MMC) Sodium Dodecylsulfate(SDS) |
薬剤処理 | 37℃、5% CO2、48 時間 |
呈色反応 | 37℃、5% CO2、2 時間 |
測定波長 | 450 nm(参照波長 650 nm) |
製品使用例
使用方法
細胞増殖アッセイ
- 対数増殖期にある細胞を目的の細胞数になるように計数し、96 穴マイクロプレートの各ウェルに 100 µL ずつまく*1 。
- 炭酸ガスインキュベーター内で前培養する。
- 本製品を各ウェルに 10 μL ずつ添加する*2。
- 炭酸ガスインキュベーター内で 1 ~ 4 時間呈色反応を行う*3。
- マイクロプレートリーダーを用い、450 nm(参照波長 600 nm 以上)の吸光度を測定する*4。
*1 フェノールレッドを含む培地もご使用になれます。
*2 必要に応じて試薬溶液は 0.22 µm メンブレンフィルターでろ過滅菌してお使いください。
*3 細胞の種類および数により発色感度が異なりますので、十分に検討の上お使いください。 また呈色後、以下のいずれかの方法で反応を停止することができます。
① マイクロプレートを 4℃ に冷却する。
② 0.1 M HCl を 10 µL 添加する。
③ 1 w/v% SDS を 10 µL 添加する。 反応停止後 24 時間以内に測定してください。
*4 生成するホルマザン色素の極大吸収波長は 460 nm 付近にありますので、高感度に測定するためには 430 ~ 490 nm の波長フィルターをご使用ください。
使用培地 | |
---|---|
HeLa | DMEM(10% ウシ胎児血清含有) |
HL-60 | RPMI1640(10% ウシ胎児血清含有) |
呈色反応 | |
HeLa | 37℃、5% CO2、1 時間(■)、2 時間(▲) |
HL-60 | 37℃、5% CO2、1 時間(■)、3 時間(●) |
測定波長 | |
450 nm(参照波長 650 nm) |
細胞毒性試験
- 対数増殖期にある細胞を 5,000 cell/well の濃度になるよう計数し、96 穴マイクロプレートの各ウェルに 100 µL ずつまく。
- 炭酸ガスインキュベーター内で 24 時間前培養する。
- 目的の濃度に調製した薬剤を各ウェルに 10 µL ずつ添加する。
- 炭酸ガスインキュベーター内で 48 時間培養する。
- 本製品を各ウェルに 10 µL ずつ添加する。
- 炭酸ガスインキュベーター内で 1 ~ 4 時間呈色反応を行う。
- マイクロプレートリーダーを用い、450 nm(参照波長 600 nm 以上)の吸光度を測定する。
使用細胞 | HeLa |
---|---|
使用培地 | DMEM(10% ウシ胎児血清含有) |
使用薬剤 | Mitomycin C(MMC) Sodium Dodecylsulfate(SDS) |
薬剤処理 | 37℃、5% CO2、48 時間 |
呈色反応 | 37℃、5% CO2、2 時間 |
測定波長 | 450 nm(参照波長 650 nm) |
安定性
- 開封後頻繁に使用する場合は、遮光して 4℃ で保存し、なるべく早くお使いください。
- 長期保存する場合は、遮光して -20℃ で保存してください。
- 解凍は、室温に放置するか 37℃ 以下の温水で行ってください。
- 凍結-融解操作はなるべく行わないでください。
包装単位
- #07553-15:500 tests 用(試薬溶液 5 mL 1 本入り)
- #07553-44:2,500 tests 用(試薬溶液 5 mL 5 本入り
試薬溶液は、WST-8*、1-Methoxy PMS の混合溶液です。 1 本で 500 テスト(96 穴マイクロプレート 5 枚分)ご使用になれます。
*株式会社同仁化学研究所より WST-8 の許可を得ています。(特許第 2757348 号)
参考文献
- Ishiyama, M.; Miyazono, Y.; Sasamoto, K.; Ohkura, Y.; Ueno, K. Talanta. 1997, 44, p. 1299-1305.
- Tominaga, H.; Ishiyama, M.; Ohseto, F.; Sasamoto, K.; Hamamoto, T.; Suzuki, K. and Watanabe, M. Anal. Commun. 1999, 36(2), p. 47.
※掲載内容は予告なく変更になる場合があります。