エンドサイトーシスを介さず導入

Tocris Bioscience 社タンパク質用トランスフェクション試薬

CiteAb 2025 Innovation Award 受賞

ProtiFect STAR Protein Transfection Reagent は、細胞膜に存在する脂質ラフトと相互作用し、膜融合が誘導されることでタンパク質を導入します。従来のトランスフェクション試薬とは異なり、エンドサイトーシスを介さないため、リソソームによるタンパク質分解の恐れがありません。さまざまな分子量および等電点を持つ幅広いタンパク質を細胞質内に導入でき、Cas9 RNP の導入にもご使用いただけます。

特長

エンドサイトーシスを介さないため、効率的にタンパク質を導入可能
Cas9 RNP の導入にも使用可能

製品説明
参考文献
価格表

製品説明

プロトコル

使用方法については、Tocris Bioscience 社（以下 Tocris 社）の Web site をご確認ください。

さまざまなタンパク質の導入例

競合のタンパク質トランスフェクション試薬および ProtiFect STAR を用いて、負に帯電した緑色蛍光タンパク質（GFP）、スーパーオキシドジスムターゼ（SOD）、オボアルブミン（OVA）、および正に帯電したリゾチームを細胞内に導入した。競合品と比べて効率的にタンパク質を導入できていることが示された。

Cas9 RNP の切断効率の比較

競合のタンパク質トランスフェクション試薬および ProtiFect STAR を用いて、293T 細胞内に CRISPR/Cas9 RNP を導入した。アデノ随伴ウイルス部位1（AAVS1）を標的とし、そのインデル頻度を確認した結果、競合品と比べてインデル頻度（37.8%）が高いことが確認された。

参考文献

Le Z, Pan Q, He Z, Liu H, Shi Y, Liu L, et al. Direct cytosolic delivery of proteins and CRISPR-Cas9 genome editing by gemini amphiphiles via non-endocytic translocation pathways. ACS Cent Sci. 2023 Jun 8;9(7):1313-26. doi: 10.1021/acscentsci.3c00207. PubMed PMID: 37521791; PubMed Central PMCID: PMC10375873.
Zhao Y, Wich D, Xu Q. Gemini amphiphiles: robust cytosolic delivery of therapeutic biomacromolecules through non-endocytic translocation pathways. ACS Cent Sci. 2023 Jul 7;9(7):1266-68. doi: 10.1021/acscentsci.3c00793. eCollection 2023 Jul 26. PubMed PMID: 37521797; PubMed Central PMCID: PMC10375569.

価格表

製品名	メーカー製品番号	容量	オンラインカタログへ
ProtiFect STAR Protein Transfection Reagent	8098/1	1 mg

関連製品

Tocris Bioscience 社では、CRISPR-Cas9 ゲノム編集効率を向上させる低分子化合物などを提供しています。

製品名	作用	メーカー製品番号	容量
Asunaprevir	SMASh タグシステムを介して CRISPR/Cas9 を制御。また、SARS-CoV-2 および HCV に対する抗ウイルス薬としても使用される。	7755/10	10 mg
Asunaprevir		7755/50	50 mg
AZD 7762 hydrochloride	CRISPR/Cpf1 によるゲノム編集を向上させる。また、強力かつ選択的な ATP 競合型 Chk1 および Chk2 阻害剤。	5199/10	10 mg
AZD 7762 hydrochloride		5199/50	50 mg
BRD 0539	細胞透過性で可逆的な Cas9 阻害剤。	7153/2	2 mg
BRD 0539	細胞透過性で可逆的な Cas9 阻害剤。	7153/10	10 mg
Brefeldin A	CRISPR による HDR 効率を向上させる。	1231/5	5 mg
(Z)-4-Hydroxytamoxifen	インテイン結合型の不活性 Cas9 を活性化し、オフターゲットの CRISPR による遺伝子編集を減少させる。	3412/10	10 mg
(Z)-4-Hydroxytamoxifen	インテイン結合型の不活性 Cas9 を活性化し、オフターゲットの CRISPR による遺伝子編集を減少させる。	3412/50	50 mg
KU 0060648	HDR 効率を向上させ、NHEJ 頻度を低減させる。	4840/10	10 mg
KU 0060648	HDR 効率を向上させ、NHEJ 頻度を低減させる。	4840/50	50 mg
L-755,507	CRISPR による HDR 効率を向上させる。	2197/10	10 mg
L-755,507	CRISPR による HDR 効率を向上させる。	2197/50	50 mg
LTURM 34	CRISPR/Cas9 による欠失効率を向上させる。また、DNA-PK 阻害剤でもある。	5834/10	10 mg
Nocodazole	HDR 効率を向上させ、Cas9 による遺伝子編集頻度も増加させる。	1228/10	10 mg
NU 7026	HDR を介した HSCs（造血幹細胞）での編集を改善する。	2828/10	10 mg
NU 7026	HDR を介した HSCs（造血幹細胞）での編集を改善する。	2828/50	50 mg
NU 7441	HDR 効率を高め、NHEJ 頻度を減少させる。	3712/10	10 mg
NU 7441	HDR 効率を高め、NHEJ 頻度を減少させる。	3712/50	50 mg
Ro 3306	HSCs における HDR を介した編集を改善する。	4181/10	10 mg
Ro 3306	HSCs における HDR を介した編集を改善する。	4181/50	50 mg
SCR7 pyrazine	HDR 効率を高める。	5342/10	10 mg
Trichostatin A	ヒト iPS 細胞の CRISPR/Cas9 遺伝子編集を強化する。強力なヒストン脱アセチル化酵素阻害剤。	1406/1	1 mg
XL 413 hydrochloride	HSCs における HDR を介した編集を改善する。	5493/10	10 mg
XL 413 hydrochloride	HSCs における HDR を介した編集を改善する。	5493/50	50 mg

※掲載内容は 2025 年 5 月現在の情報に基づいています。

Tocris Bioscience 社 タンパク質用トランスフェクション試薬