NATE

NATE は、細胞の DNA センサーによる防御反応を抑制し、導入効率を劇的に向上させる革新的なエンハンサーです。免疫細胞や樹状細胞など、従来の方法では遺伝子導入が困難だった細胞に対して非常に有効です。

真核細胞へ遺伝子を導入する際、外来性の核酸は cGAS/STING、AIM2 インフラマソーム、LC3 を介したオートファジーなどの細胞質センサーによって検出されます。これらのシグナル伝達カスケードが活性化されることで、導入効率の低下、細胞生存率の減少が見られます。特に導入困難な細胞(例 : 免疫細胞)において導入効率が安定しないことがあります。
- 高効率 : THP-1、RAW 264.7 などの免疫細胞に高い導入率を実現
- 汎用性 : Lipofectamine® など、主要な導入試薬と併用可能
- 簡単操作 : 導入の 30 分前に培地へ添加するだけ

製品説明
NATE による導入効率の向上(導入試薬と併用)
THP-1 細胞


RAW 264.7 細胞


Lipofectamine はライフ テクノロジーズ コーポレーション、jetPRIME は POLYPLUS TRANSFECTION、Nucleofection は Lonza Cologne GmbH、FuGENE は Fugent, LLC の登録商標です。
THP-1 細胞および RAW 264.7 細胞へ ~ 3 kb GFP 発現プラスミドを GeneXPlus / Lipofectamine® LTX を用いて導入しました。 48 時間後に蛍光顕微鏡で観察を行った結果、NATE 処理により導入効率が向上していることが示されています。また、他の主要な導入試薬と併用した場合でも、導入効率の向上に寄与することが示されています。
NATE による導入効率の向上(レンチウイルスと併用)
THP-1 細胞


Primary T 細胞


レンチウイルスを用いて ~ 3 kb GFP 発現プラスミドを導入しました。48 時間後に蛍光顕微鏡およびフローサイトメトリーで解析を行った結果、NATE 処理により導入効率が向上していることが示されています。
NATE による安定発現クローン数の増加

導入試薬(Lipofectamine® LTX)を用いて、約 10 kb の SEAP 発現プラスミドを RAW 264.7 細胞に導入しました。Blasticidin で 10 日間選択培養を行った後、SEAP の検出試薬である、QUANTI-Blue Solution により安定クローン(青色ウェル)の数を視覚的に確認しました。NATE を処理した条件では、非処理条件と比較して多くの安定発現クローンが得られており、導入効率の向上に大きく寄与していることが示されています。
価格表
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※掲載内容は 2025 年 10 月現在の情報に基づいています。
