製品情報

マイコプラズマの予防・検出・除去

マイコプラズマ汚染の問題点

  • 実験データの信頼性を損なう恐れ
  • 大切な培養細胞の DNA・RNA・タンパク質合成への影響や染色体の変異を誘発
  • 培養液に明確な変化を引き起こさないため、汚染の継続・拡大が進む

このようにマイコプラズマによるコンタミネーションは哺乳類細胞を培養する上で重大な問題となっています。今回、InvivoGen 社が販売しているマイコプラズマの感染予防、検出、除去に関連する製品を紹介します。

■製品ラインアップ

製品名をクリックすると、下記の製品説明へ移動します。

用途製品名マイコプラズマ細菌酵母真菌
予防 Plasmocin™ prophylactic
Normocin™
Primocin™
検出 PlasmoTest™
除去 Plasmocin™ treatment
Plasmocure™
FAQ マイコプラズマ除去試薬に関するよくあるご質問へ移動します。

予防 Plasmocin™- prophylactic-マイコプラズマ予防試薬

Plasmocin™ prophylactic は、マイコプラズマに作用する強力な 2 種類の殺菌成分を含有しており、一方はタンパク質合成に作用し、他方は DNA 複製に作用します。これら 2 つの特異的かつ独立したターゲットは、マイコプラズマや他の多くの細菌にのみ見られるもので、真核細胞には全く存在しません。

特長

  • ターゲットが異なる 2 種類の殺菌成分を含む
  • 動物細胞には作用せず、細胞毒性なし
  • 細胞の代謝への影響は認められない

推奨使用濃度

2.5 ~ 5 μg/mL(本製品 1 mLで 500 mL ~ 1 L の培地を調製)

作用ターゲット

  • DNA Gyrase
  • リボソームの 50S サブユニット

価格表

製品名製品
濃度
メーカー
製品番号
容量オンライン
カタログへ
Plasmocin™ prophylactic 2.5 mg/mL ant-mpp 25 mg
(10 X 1 mL)
e-Nacalai.jpg

予防 Normocin™-マイコプラズマ、細菌、真菌感染予防試薬

Normocin™ は、マイコプラズマ、細菌、真菌に対して活性のある 3 種類の抗生物質を配合した革新的な抗菌剤です。

特長

  • マイコプラズマ、細菌、真菌に作用
  • 使用条件下で培養細胞の代謝への影響なし
  • 他の抗菌剤と併用可能

推奨使用濃度

100 μg/mL(本製品 1 mLで 500 mL の培地を調製)

作用ターゲット

  • 原核生物:DNA Gyrase,リボソームの 50S サブユニット
  • 真菌:細胞膜を介したイオン交換

価格表

製品名製品
濃度
メーカー
製品番号
容量オンライン
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Normocin™ 50 mg/mL ant-nr-1 500 mg
(10 X 1 mL)

e-Nacalai.jpg

ant-nr-2 1 g
(1 X 20 mL)
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予防 Primocin™-初代培養細胞用のマイコプラズマ、細菌、真菌感染予防試薬

Primocin™ は培養時のコンタミネーションから初代培養細胞を守るために特別に設計された新しい抗菌剤です。 特に、解剖の際のコンタミネーションや動物内在性のマイコプラズマから守ります。

特長

  • マイコプラズマ、細菌、真菌に作用
  • 初代培養細胞に毒性なし
  • 他の抗菌剤は不要

推奨使用濃度

100 μg/mL(本製品 1 mL で 500 mL の培地を調製)

作用ターゲット

  • 原核生物:DNA Gyrase,リボソームの 30S、50S サブユニット
  • 真菌:エルゴステロール

価格表

製品名製品
濃度
メーカー
製品番号
容量オンライン
カタログへ
Primocin™ 50 mg/mL ant-pm-1 500 mg
(10 X 1 mL)

e-Nacalai.jpg

ant-pm-2

1 g
(1 X 20 mL)

e-Nacalai.jpg

検出 PlasmoTest™-マイコプラズマ検出キット

従来、マイコプラズマによるコンタミネーションを確かめるには特殊な技術を用いて、定期的に試験を行うほかありませんでした。InvivoGen 社が開発した PlasmoTest™ は初の人工的に改変された細胞を用いるマイコプラズマ検出キットであり、そのため研究室内で日常的な方法として簡単に確立することができます。

特長

  • 簡単:特別な装置は不必要で、基本的な細胞培養知識があれば OK
  • 迅速:実質的な操作時間は 1 時間以内(オーバーナイトインキュベーション後に検出)
  • 広範囲:マイコプラズマ全種を検出可能
  • 高感度:5 × 102 ~ 5 × 105 cfu/mL のマイコプラズマを検出可能
  • キット構成:ポジコンおよびネガコンを含むアッセイに必要となる全試薬を含む

原理

PlasmoTest_genri.png

少量(20 µL)の細胞培養上清を HEK-Blue™ Detection 培地中の HEK-Blue™ -2 cells へ添加すると、培地中のマイコプラズマがTLR 2 により感知されて NF-κB が活性化し、SEAP が培養上清中へ分泌される。この SEAP は HEK-Blue™ Detection 培地中の色素基質を加水分解して培地を紫・青へ変色させる。これを分光光度計(620-655 nm)で検出する。

価格表

製品名毒劇物メーカー
製品番号
容量オンライン
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PlasmoTest™ rep-pt1 1 kit
(250 samples)
e-Nacalai.jpg

除去 Plasmocin™ treatment-マイコプラズマ除去試薬

Plasmocin™ treatment は、Plasmocin™ prophylactic(予防試薬)と比べて高い濃度で使用します。これにより 2 週間でマイコプラズマを除去することができます。

特長

  • 2 週間でマイコプラズマを除去
  • 細胞内在性のマイコプラズマも除去
  • 動物細胞には作用せず、細胞毒性なし
  • 細胞の代謝への影響は認められない
  • 耐性マイコプラズマが出現しにくい
  • ES 細胞、ハイブリドーマ、レトロウイルスパッケージング細胞でも処理実績あり

推奨使用濃度

25 µg/mL(本製品 1 mL で 1 L の培地を調製)
注 )もし 2 週間処理した後でも除去が不十分だった場合は、37.5 µg/mL で引き続き処理してください。

作用ターゲット

  • DNA Gyrase
  • リボソームの 50S サブユニット

価格表

製品名製品
濃度
メーカー
製品番号
容量オンライン
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Plasmocin™ treatment 25 mg/mL ant-mpt-1 25 mg
(1 X 1 mL)
e-Nacalai.jpg
ant-mpt 50 mg
(2 X 1 mL)
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除去 Plasmocure™-マイコプラズマ除去試薬

非常に稀なケースですが、Plasmocin™ に耐性のあるマイコプラズマが報告されています。これらの耐性マイコプラズマを除去するために、InvivoGen 社は Plasmocure™ を開発しました。本製品は Plasmocin™ とは異なるメカニズムでマイコプラズマに作用する 2 種類の抗生物質を含有しています。マイコプラズマ除去処理中は、細胞に対して微弱な毒性を示すことが報告されていますが、除去後は細胞の回復が見込まれます。

特長

  • Plasmocin™ に耐性のマイコプラズマを除去可能

推奨使用濃度

50 µg/mL(本製品 1 mL で 2 L の培地が調製)

作用ターゲット

  • Isoleusyl Synthetase
  • リボソームの 50S サブユニット

価格表

製品名製品
濃度
メーカー
製品番号
容量オンライン
カタログへ
Plasmocure™ 100 mg/mL ant-pc 100 mg
(1 mL)
e-Nacalai.jpg

FAQ マイコプラズマ除去試薬に関するよくあるご質問

どのような細胞で処理実績がありますか?
下記に処理実績のある一部の細胞を掲載します。
Human Cell Lines:HEK293、HeLa、Colo357、HL60、HSB2、MCF-7、PC3、Hep-G2、MDA-MB231、SW13、SW620、T47D、U-373、U-87
Rodent Cell Lines:235-1、NIH3T3、B16、CHO、CT60、PC12、C2C12、C6、ES Cells
その他:Hybridomas、Retrovirus Packaging Cell Line、Bi-color damselfish Cell Lines
動物細胞に対して毒性はありますか?
Plasmocin™ はマイコプラズマと多くの細菌だけをターゲットとして作用します。細胞に高濃度の Plasmocin™ を作用させている場合、細胞の成長率が減速するかもしれませんが、培養液から Plasmocin™ を除くと、すぐに正常な成長率に戻ります。
ペニシリン/ストレプトマイシンを添加した培養液にPlasmocin™、Normocin™、Primocin™ を添加できますか?
Plasmocin™、Normocin™ はペニシリン/ストレプトマイシン溶液と互換性があります。ペニシリン/ストレプトマイシンと同時に添加することで、抗菌活性スペクトルを広げることができます。初代培養細胞用の Primocin™ についてはペニシリン/ストレプトマイシンを添加する必要はありません。
選択用抗生物質存在下でも使用できますか?
G418、Zeocin™、Hygromycin B、Blasticidin S、Puromycin などの一般的な選択用抗生物質と互換性があり、同時に使用できます。
耐性マイコプラズマの出現リスクはありますか?
耐性菌の存在を確認するために、繰り返し変異の生じる割合を測定しましたが、培養液中に耐性菌は全く出現しませんでした。従って、本製品に対する耐性マイコプラズマは実質的に出現しないと考えられます。もし Plasmocin™ 耐性マイコプラズマの出現が懸念される場合は Plasmocure™ をご使用ください。
昆虫細胞でも使用できますか?
哺乳動物細胞と同様のプロトコール(推奨濃度 25 µg/mL で 2 週間)でマイコプラズマを除去できます。至適濃度につきましては、50%の範囲で増減(12.5 µg/mL~37.5 µg/mL)させてお試しください。
ウイルスパッケージング細胞でも使用できますか?
同様のプロトコールで使用できます。ウイルス生産前のパッケージング細胞からのマイコプラズマ除去であれば除去用の Plasmocin™ treatment、ウイルス生産の間であれば Plasmocin™ prophylactic または Normocin™ をご使用ください。
tet 調節発現系細胞でも使用できますか?
Plasmocin™ はテトラサイクリン・ファミリーに属しませんので、問題なく使用できます。

※記載の内容は、'18年6月現在の情報に基づいております。