HRP 標識二次抗体
本製品は、ウェスタンブロッティングなどで汎用される HRP 標識二次抗体です。アフィニティ精製済みの Anti-Mouse IgG および Anti-Rabbit IgG の 2 種類の抗体を用意しています。
特長
- アフィニティ精製済み
- 交差吸収済み*
*Anti-Mouse IgG : Human IgG、Rat IgG、Rabbit IgG で交差吸収済み
Anti-Rabbit IgG : Human IgG、Rat IgG、Mouse IgG で交差吸収済み
製品データ
iPS 細胞由来肝細胞および Protein Kinase C を活性化処理した細胞を用いて、それぞれ分化やリン酸化などに関与している標的タンパク質を検出しました。また、検出には感度の異なる 3 種類の化学発光試薬を用いました。
化学発光試薬 (二次抗体の推奨希釈倍率) | 実際の希釈倍率 | iPS 細胞由来肝細胞 | PKC 活性化処理済み HEK293 細胞 |
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Chemi Lumi One Ultra (1:50,000 ~ 1:500,000) |
100,000 倍希釈 | ||
Chemi Lumi One Super (1:10,000 ~ 1:100,000) |
20,000 倍希釈 | ||
Chemi Lumi One L (1:2,500 ~ 1:25,000) |
5,000 倍希釈 |
青のセル : Anti-Mouse IgG(#21860) ピンクのセル : Anti-Rabbit IgG(#21858)
<実験条件>
- サンプル:
-
① Control(iPS 細胞 10 µg)
② iPS 細胞由来肝細胞 10 µg
③ Control(HEK293 細胞 10 µg)
④ PKC 活性化処理済み HEK293 細胞 10 µg - 一次抗体: 各製品を Bullet ImmunoReaction Buffer(#18439-85)で希釈 室温 30 分
- 二次抗体:
- 各製品を Bullet ImmunoReaction Buffer(#18439-85)で希釈 室温 30 分
【αAT】 | (Proteintech #66135-1-Ig) |
【Oct4】 | (Abcam #ab19857) |
【β-Actin】 | (MBL #M177-3) |
【pERK】 | (CST #4370S) |
【ERK】 | (Santa Cruz #sc-514302) |
【GAPDH】 | (Novus Biologicals #NB300-322) |
性能比較
ウェスタンブロッティングによる検出感度の比較
16 µg/well から 2 倍段階希釈したサンプルを、20,000 倍希釈した各社 Anti-Mouse IgG および Anti-Rabbit IgG 抗体を用いて検出しました。本製品は他社製品と比較して同等以上の感度であることが示されました。
本製品 | A 社製品 | B 社製品 | |
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Anti-Mouse IgG |
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Anti-Rabbit IgG |
<実験条件>
- サンプル:
- HeLa 細胞懸濁液(16 µg/well から 2 倍希釈系列)
- SDS-PAGE:
- Bullet PAGE Plus Precast Gel, 5-20%, 17wells (#21794-54) 400 V
- 転写:
- Bullet Semi-dry Transfer One (#15353-01) 25 V 10 分
- ブロッキング:
- Bullet Blocking One for Western Blotting (#13779) 室温 5 分
- 一次抗体:
- 各製品を t-TBS で希釈 室温 60 分
[二次抗体; Anti-Mouse IgG] β-Actin 抗体(C4)(Santa Cruz #sc-47778) 2,000 倍希釈
[二次抗体; Anti-Rabbit IgG] PCNA 抗体 (Novus #NB100-456) 5,000 倍希釈 - 二次抗体:
- 各製品を t-TBS で希釈 室温 60 分
- 検出:
- Chemi-Lumi One Super(#02230)
ChemiDoc Touch MP (バイオ・ラッドラボラトリーズ)(Chemiluminescence モード)
露光時間 [二次抗体; Anti-Mouse IgG] 2 分 [二次抗体; Anti-Rabbit IgG] 3 分
顧客使用例
本製品を用いたウェスタンブロッティング
FLAG-STAT5 をトランスフェクションした HEK293T 細胞を可溶化した後に、免疫沈降(IP)を行い、ウェスタンブロッティングにて検出しました。
1. Anti-Mouse IgG を二次抗体として使用した場合 |
2. Anti-Rabbit IgG を二次抗体として使用した場合 | ||
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本製品(#21860) | A 社製品 | 本製品(#21858) | A 社製品 |
<実験条件>
- サンプル:
- ①, ⑥ IP 後のサンプル(Control; HEK293T 細胞)
②, ⑦ IP 後のサンプル(FLAG-STAT5 HEK293T 細胞)
③ ~ ⑤, ⑧, ⑨ 細胞可溶化液(FLAG-STAT5 HEK293T 細胞) - [泳動量] ③ 2 µL, ④ 4 µL, ⑤ 8 µL, ⑧ 3 µL, ⑨ 9 µL
- IP 用抗体 / 一次抗体:
- 1. ANTI-FLAG® antibody produced in rabbit(SIGMA #F7425) / ANTI-FLAG® M2 antibody produced in mouse(SIGMA #F3165)
2. ANTI-FLAG® M2 antibody produced in mouse(SIGMA #F3165) / ANTI-FLAG® antibody produced in rabbit(SIGMA #F7425) - 検出:
- ECL Western Blotting Detection Reagents(Cytiva #RPN2209)
ANTI-FLAG® はメルク コマンデイトゲゼルシャフト アウフ アクチェンの登録商標です。
ECLは、Cytiva として事業を行う Global Life Sciences Solutions USA LLC およびその関連会社の商標です。
【使用者の評価】
Anti-Mouse IgG において、本製品は A 社製品と比較して同等以上の性能を有しており、免疫沈降で使用した抗体の軽鎖と推測される非特異的なバンドが薄かった。また、Anti-Rabbit IgG において、本製品は A 社製品と同等の性能を有していた。
データご提供: 京都薬科大学 生命薬科学系 細胞生物学分野 関根 勇一 講師