ジェノタイピング テイル溶解液
煩雑なジェノタイピングを簡便にする調製済みのテイル溶解液を紹介します。
特長
- Ready to useで調製不要
- DNase、RNaseフリーなので安心
実施例1
マウス尾を用いたジェノタイピング
操作手順
結果1
組織1mgあたり約1μg~5μgのDNAが得られます。
また、A260/A280の比率は約1.8になります。
M:λ/HindⅢ digestマーカー(TOYOBO)
1:抽出したDNA
↓ 精製したDNAを鋳型としたPCRを実施
結果2
1:雄マウス
2:雌マウス
M:100bp DNAラダー ワン(#07908-75)
PCR条件
25μl反応系でPCRを実施。DNAポリメラーゼとしてKOD Dash(TOYOBO)を使用。その他試薬について KOD Dashに添付されているものを使用。(使用濃度は添付されているプロトコ-ルに従った。)
[サンプル]
雄および雌マウス尾から操作手順に従い抽出したDNA
[PCRサイクル条件]
[プライマー]
※終濃度 0.2μMで使用
Forward Primer:CCATGTCAAGCGCCCCATGA
Reverse Primer:GTAAGGCTTTTCCACCTGCA
[ターゲット]
Sry遺伝子(132pb)(Y染色体上にある遺伝子で雄のみに存在する)
雄にのみ存在するY染色体上のSry遺伝子(132bp)が、雄由来DNAサンプルでは増幅され、雌由来DNAサンプルでは増幅されませんでした。このことから、正しくPCRが行われたことがわかります。
実施例2
マウス尾を用いたジェノタイピング(簡便法)
操作手順
※希釈倍率は使用するDNAポリメラーゼとプライマーにより大きく変わります。あらかじめ条件検討を行ってください。(希釈倍率の目安としてKODは200倍希釈前後、Taqは1,000倍希釈前後を参考にしてください。)
PCR条件
25μl反応系でPCRを実施。その他試薬についてはDNAポリメラーゼに添付されているものを使用。
(使用濃度は添付されているプロトコ-ルに従った。)
[PCRサイクル条件]
KOD Dash (TOYOBO) | KOD FX (TOYOBO) | TaKaRa Ex Taq® (TaKaRa) | Blend Taq® (TOYOBO) |
---|---|---|---|
[プライマー]
※終濃度 0.2μMで使用
Forward Primer:CCATGTCAAGCGCCCCATGA
Reverse Primer:GTAAGGCTTTTCCACCTGCA
[ターゲット]
Sry遺伝子(132pb)(Y染色体上にある遺伝子で雄のみに存在する)
結果
KOD Dash (TOYOBO) | KOD FX (TOYOBO) |
---|---|
PCR反応液25μlへ8倍希釈した上清を1μl添加している。 | |
TaKaRa Ex Taq®(TaKaRa) | Blend Taq®(TOYOBO) |
PCR反応液25μlへ40倍希釈した上清を1μl添加している。 | |
[サンプル] M:100bp DNAラダー ワン(#07908-75) 1:雄マウス 2:雌マウス 3:雄マウス 4:雄マウス 5:雌マウス 6:雌マウス 希釈倍率:PCR反応溶液中の抽出液上清の希釈倍率 |
上記方法で得た上清を用いて、Y染色体上に存在するSry遺伝子(132bp)をターゲットとしてPCRを行ったところ、レーン1、3、4番に132bpにバンドが認められました。それらがサンプルの性別と一致することから正しくPCRが行えたことがわかります。
価格表
※記載の内容は、'16年9月現在の情報に基づいております。