プロテインアッセイ BCA キット用 還元剤適応前処理試薬プロテインアッセイ BCA 還元剤アダプト試薬
本製品は BCA 法のための前処理キットです。BCA 法では還元剤などが測定の妨害となりますが、BCA 法による定量の前に本製品を使った 15 分の前処理操作を加えることで、測定できるサンプルの幅が広がります。
特長
- BCA 法で還元剤含有サンプルの測定が可能
- 前処理操作は 15 分で、測定まで同一ウェルで完結するため、迅速・簡便
- 分注、攪拌しやすいプロトコール
性能確認 1:還元剤と界面活性剤を含むサンプルの測定
BSA(左:0 mg/mL、右:1 mg/mL)に夾雑物として DTT および SDS を含有し、反応させました。BCA 法の原理より、DTT などの還元剤存在下では測定が妨害されますが、本製品を使用することで還元剤による影響を抑制できることがわかります。
※還元剤と併用可能な妨害物質は共存可能物質表(取扱説明書)を参考にしてください。
キット内容
試薬名 | 容量 | 数量 | ||
---|---|---|---|---|
Reagent A(粉末) | 1.5 g | 1 | ||
Reagent B(溶液) | 30 mL | 1 |
※本製品には、BCA キットおよび検量線用標準液は含まれていません。プロテインアッセイ BCA キット(#06385-00)およびアルブミン (ウシ血清) 溶液 (2mg/ml)(#00653-31)などをご準備ください。
測定方法
詳細は取扱説明書をご参照ください。
検量線用標準液の調製
本製品には検量線用標準液は含まれていません。アルブミン (ウシ血清) 溶液 (2mg/ml)(#00653-31)を適宜希釈してご使用ください。測定サンプルと同一の溶媒で希釈することをお薦めします。
操作
前処理から測定まで同一ウェル、同一試験管で完結するため、反応液を移しかえる手間なしに測定が可能です。
マイクロプレート | 試験管 | ||||
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測定範囲 | 0.1 ~ 2.0 mg/mL | ||||
(1)Adapt Reagent の調製 | Reagent B 700 µL あたり 40 mg の Reagent A を溶解 | ||||
(2)混合 | 検量線用標準液もしくは被検液 | 15 µL | 25 µL | ||
Adapt Reagent | 25 µL | ||||
(3)反応(前処理) | 37℃ 15 分 | ||||
(4)BCA キット Working Solution の調製 | Solution A : Solution B = 50 : 1 の容量比で混和 | ||||
(5)混合 | Working Solution | 200 µL | 1 mL | ||
(6)反応 | 37℃ 30 分 | ||||
(7)測定 | 562 nm* における吸光度を測定 |
*540 ~ 590 nm で測定は可能です。ただし、吸収極大波長が 562 nm にあるため、できるだけ近い波長での測定をお薦めします。
タンパク質濃度の算出
検量線用標準液から得られた吸光度(試薬ブランクの吸光度を差し引いた値)を用いて検量線を作成します(横軸:タンパク質濃度 縦軸:吸光度)。この検量線に披検液から得られた吸光度(試薬ブランクの吸光度を差し引いた値)を当てはめてタンパク質濃度を算出します。
性能確認 2:各種還元剤含有サンプルの検量線
各種還元剤を含有した BSA 濃度を、本製品による前処理操作の後、測定しました。本製品による前処理操作を行うことで、夾雑物として、5 mM DTT、40 mM 2-メルカプトエタノール(2-ME)、25 mM TCEP、20 mM チオグリセリンが存在しても測定が可能となります。
5 mM DTT | 40 mM 2-ME |
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25 mM TCEP | 20 mM チオグリセリン |
他社比較:BSA 検量線の比較
夾雑物として DTT を含有させた BSA 濃度を各社 BCA 還元剤適応法の用法に従い測定しました。弊社還元剤適応法は A 社製品と同様に測定が可能でした。また、弊社製品のプロトコールは A 社製品と比較して、20 ~ 200 µL マイクロピペット 1 本で前処理液・発色液の分注が可能、発色液分注後の液量が少なくウェルに余裕があるため攪拌しやすい特長があります。
弊社製品使用 |
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A 社製品使用 |