COSMOSIL 1.8C18-MS-Ⅱ
- トータルバランスの優れたカラム
- 安定した品質と優れた分離性能
UHPLC による高速分析
超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)は、通常より小さい粒子径のシリカゲルを充填したカラムに高い流速の移動相を流すことで分析を高速化する技術です。UHPLC 用カラムの分析例は年々増加の一途をたどっており、今後ますます重要な技術となることが予想されます。
図 1. UHPLC を使用した論文数の推移(2005 ~ 2023)
“UPLC” または “UHPLC” が Title、Abstract、Key Word に含まれている論文数(https://www.sciencedirect.com/で検索)弊社では、UHPLC 用カラムとして、フルポーラス(全多孔質)シリカを用いたコスモシール 1.8C18-MS-II と、コアシェルシリカを用いたコスモコア 2.6C18 の 2 種類をご用意しています。お客さまの分析環境に合わせて適切なカラムをお選びください。カラム選択時の参考情報としていただけるよう、本ページでは、両者の特長が分析に与える影響を示します。
フルポーラスシリカ |
コアシェルシリカ |
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フルポーラスシリカはシリカ全体が多孔質のため、非常に大きい表面積でサンプルと相互作用します。そのため、オクタデシル基の結合量も多くなり、疎水性化合物に対する保持力や分離能の向上につながります。 | コアシェルシリカは無孔質のコアによりサンプルの拡散が抑えられ、フルポーラスシリカと比較して、大きい粒子径でも高い理論段数が得られます。また、粒子径が大きいため、必要な背圧は低く抑えられます。 |
2 種類の UHPLC 用カラムの比較
UHPLC 用カラムは、理論段数(N)が非常に高く、カラム長の短いカラムを使用した短時間の分析でも、高分離を達成できます。
アルキルベンゼンの保持
コスモシール 1.8C18-MS-Ⅱ はコスモコア 2.6C18 と比較して、疎水性相互作用が強いため、疎水性化合物の保持が大きくなる点が特長です。
コスモコア 2.6C18 はカラム背圧が小さく、カラムや装置への負担が小さい点が特長です。
また、本カラムは UHPLC 装置に限らず、HPLC 装置で利用できる場合もあります。
Conditions | |||
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Column size | 2.1 mm I.D. × 50 mm | Sample |
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Mobile phase | Acetonitrile / H2O = 60 / 40 | ||
Flow rate | 0.4 mL/min | ||
Temperature | 40℃ | ||
Detection | UV 254 nm |
ビタミン D 構造異性体の分離
コスモシール 1.8C18-MS-IIは、疎水性化合物に対する保持力と選択性が大きく、構造の類似したサンプルでも分離できる場合があります。また、C18-MS-IIシリーズは粒子径が 1.8、2.5、3、5、15 µm と幅広くラインアップされているため、HPLC から UHPLC へ、または分析から分取への移行がスムーズにおこなえます。
Conditions | |||
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Column size | 2.1 mm I.D. × 50 mm | Temperature | 40℃ |
Mobile phase | Methanol / H2O = 90 / 10 | Detection | UV 265 nm |
Flow rate | 0.4 mL/min | ||
Sample |
<サンプル調製> 以下の溶液を 1:3(v/v)で混合した。
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他社 UHPLC 用カラムとの比較
コスモシール 1.8C18-MS-II とコスモコア 2.6C18 を、他社 UHPLC 用カラムと比較しました。 1.8C18-MS-II は疎水性化合物に対する保持力が強く、他社カラムでは分離不十分であったサンプルの分離も改善できました。コスモコア 2.6C18 は保持力・選択性共に他社カラムと類似していますが、半分以下の背圧で分析できました。
医薬品の分析(NSAIDs)
コスモシール 1.8C18-MS-Ⅱ の強い保持と選択性で、分離困難なサンプルの分離が達成できました。
Conditions | |||
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Column size | 2.1 mm I.D. × 50 mm | Flow rate | 0.4 mL/min |
Mobile phase | Methanol / 0.1% HCOOH aq. = 60 / 40 | Temperature | 40℃ |
Detection | UV 260 nm | ||
Sample |
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フラボノイドの分析
グラジエント分析では、いずれのカラムも、上述のイソクラティック分析と比較して、溶出時間に差は見られず、また溶出順序も同じでした。しかし、弊社カラムは他社カラムでは分離できない一部のピークを分離改善できました。
Conditions | |||
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Column size | 2.1 mm I.D. × 50 mm | Flow rate | 0.4 mL/min |
Mobile phase |
A : 0.1% Formic Acid in Water |
Temperature | 40℃ |
Detection | UV 280 nm | ||
Inj. Vol. | 1.0 µL | ||
Sample |
1.8C18-MS-Ⅱ カラムの耐久性
高い圧力にさらされる UHPLC 用カラムの耐久性を評価するため、アミトリプチリンを 1,000 回インジェクションしました。その結果、コスモシール 1.8C18-MS-II とコスモコア 2.6C18 の両方で溶出時間とピーク形状(半値幅)に変化は見られずカラムの劣化は確認できませんでした。
COSMOSIL 1.8C18-MS-II |
COSMOCORE 2.6C18 |
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Conditions | |||
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Column size | 2.1 mm I.D. × 50 mm | Flow rate | 0.4 mL/min |
Mobile phase | A: 0.1% TFA in Water B: 0.1% TFA in Acetonitrile B conc. 5 → 90% (0.00 - 3.00 min), 90 → 5% (3.00 - 3.01 min), 5%(3.01 – 6.00 min) |
Temperature | 40℃ |
Detection | UV 236 nm | ||
Sample | Amitriptyline (0.2 mg/mL) | ||
Inj. Vol. | 1.0 µL |
接続タイプについて
UHPLC 用カラムの接続部には Waters UPLC カラムタイプ(UHPLC 型接続)を使用しています。適合しないフィッティングにカラムを無理に接続すると、フィッティングがカラムエンドから外れなくなることがあります。
UPLC はウォーターズ テクノロジーズ コーポレーションの登録商標です。
価格表
分析カラム(粒子径 1.8 µm)
COSMOSIL 1.8C18-MS-II
※上記以外のカラムサイズをご要望の際はお問合せください。
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