プロテインアッセイ Lowry キット
Lowry 法は古典的なタンパク質測定方法の一つであり、長年にわたり汎用されています。Lowry 法では調製が煩雑な数種類の試薬が必要ですが、プロテインアッセイ Lowry キットには、この Lowry 法に必要な試薬がすべて含まれています。
製品説明
測定原理
タンパク質のペプチド結合と銅イオンで紫紅色の錯体を形成させる Biuret 法と、チロシン、トリプトファン、システインの側鎖と反応するフェノール試薬とを組み合わせてタンパク質を定量します。
反応生成物の吸光スペクトル
キット内容
試薬名 | 主な成分 | 容量 | 数量 | |
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Solution A | 2(w/v)% 炭酸ナトリウム / 0.1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液 | 500 mL | 1 | |
Solution B | 0.5(w/v)% 硫酸銅 (Ⅱ) 五水和物水溶液 | 10 mL | 1 | |
Solution C | 1(w/v)% 酒石酸ナトリウムカリウム水溶液 | 10 mL | 1 | |
Solution D | 1 N フェノール試薬 | 50 mL | 1 |
※本製品には検量線用標準液は含まれていません。 アルブミン (ウシ血清) 溶液 (2mg/ml)(#00653-31)などの検量線用タンパク質標準液をご準備ください。
測定方法
詳細は取扱説明書をご参照ください。
検量線用標準液の調製
本製品には検量線用標準液は含まれていません。アルブミン (ウシ血清) 溶液 (2mg/ml)(#00653-31)を適宜希釈してご使用ください。測定サンプルと同一の溶媒で希釈することをお薦めします。
操作
試験管 | |||||||
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(1)銅溶液の調製 | Solution A : Solution B : Solution C = 49 : 1 : 1 の容量比で混和 | ||||||
(2)混合 | 検量線用標準液もしくは被検液 | 200 µL | |||||
銅溶液 | 1 mL | ||||||
(3)反応 | 室温 10 分 | ||||||
(4)混合 | フェノール試薬(Solution D) | 100 µL | |||||
(5)反応 | 室温 30 分 | ||||||
(6)測定 | 750 nm* における吸光度を測定 |
*650 ~ 750 nm で測定は可能です。ただし、吸収極大波長が 750 nm にあるため、できるだけ近い波長での測定をお薦めします。
参考:測定波長 750 nm、700 nm、650 nm の BSA 検量線
タンパク質濃度の算出
検量線用標準液から得られた吸光度(試薬ブランクの吸光度を差し引いた値)を用いて検量線を作成します(横軸:タンパク質濃度 縦軸:吸光度)。この検量線に披検液から得られた吸光度(試薬ブランクの吸光度を差し引いた値)を当てはめてタンパク質濃度を算出します。
性能確認:夾雑物の影響
BSA(左:0 mg/mL、右:1.0 mg/mL)にそれぞれの夾雑物を添加し、反応させました。Lowry 法の原理より、還元剤などの夾雑物はサンプルの測定に影響を与えることがあります。夾雑物が含まれる場合は、共存可能物質表を参考に測定可能な濃度までサンプルを希釈し測定してください。
製品使用例
測定例:BSA、γ-Globulin、Transferrin の検量線の例
本製品を用いて、BSA、γ-Globulin、Transferrin 濃度を測定しました。Lowry 法ではタンパク質の種類による反応差は CBB 法(Bradford 法)と比較して小さくなります。
価格表
※掲載内容は予告なく変更になる場合があります。