ナカライテスク株式会社

高純度の mRNA を合成可能!

Codex® HiCap RNA Polymerase

  • 他社品

mRNA 合成の際に生じる、キャップ構造を持たない mRNA や dsRNA は、免疫原性を示すことが知られています。そのため、mRNA の医薬品開発などでは、これらを含まない、純度の高い mRNA が求められています。Codexis 社が開発した改良型の T7 RNA Polymerase(Codex® HiCap RNA Polymerase)は、変異を加えることで、キャッピング効率を向上させ、かつ副産物である dsRNA の生成を抑えることに成功しました。

特長
  • 高いキャッピング効率
  • dsRNA の生成を抑制

製品説明

キャッピング効率の比較

d003024_I490_Cap.png

  キャップ濃度:High キャップ濃度:Low
Cap analog concentration 5 mM 1 mM
Native GTP concentration 1 mM 5 mM
Total mRNA Yield 2 mg/mL 4 mg/mL

WT(wild-type) RNA Polymerase(グレー)もしくは Codex® HiCap RNA Polymerase(緑)を用いて、2 kb の DNA テンプレートから、in vitro 転写により mRNA を合成した。「キャップ濃度:High」では、キャップアナログの濃度を GTP の濃度よりも高く設定し、「キャップ濃度:Low」ではキャップアナログの濃度を GTP より低く設定し、それぞれのキャッピング効率を比較した。
WT RNA Polymerase のキャッピング効率は GTP とキャップアナログの比率に依存しているが、Codex® HiCap RNA Polymerase は、キャップアナログを選択的に認識するため、キャッピング効率が高いことが示された。

dsRNA の生成量の比較

d003024_I490_dsRNA.png

WT RNA Polymerase(グレー)もしくは Codex® HiCap RNA Polymerase(緑)を用いて in vitro 転写を行った。dsRNA の検出は、抗 dsRNA 抗体(J2)でイムノブロットを行った。
Codex® HiCap RNA Polymerase は、WT と比べて dsRNA の生成が約 1/5 に抑えられていることが示された。

使用方法

Codexis 社では、キャップアナログである ARCA もしくは CleanCap® Reagent AG(TriLink BioTechnologies 社)を使用した場合のプロトコールを用意しています。プロトコールは以下のリンクよりダウンロード可能です。Codex® HiCap RNA Polymerase を用いることで、キャップアナログの使用量を減らせます。

d003024_CodexHiCapProtocol.png

Codex® HiCap RNA Polymerase In vitro Transcription Protocol

参考文献

Codex® HiCap RNA Polymerase の文献を紹介します。
 
Miller, M. et al. An Engineered T7 RNA Polymerase for efficient co-transcriptional capping with reduced dsRNA byproducts in mRNA synthesis. bioRxiv. 2022, doi:10.1101/2022.09.01.506264. https://doi.org/10.1101/2022.09.01.506264

価格表

製品名 メーカー製品番号 容量 オンライン
カタログへ
Codex® HiCap RNA Polymerase E014-B032A 100 reactions(250 µL) e-Nacalai.jpg

CleanCap® は TriLink BioTechnologies, LLC の登録商標です。

※掲載内容は 2024 年 4 月現在の情報に基づいています。