IBA社 MATra-Magnet Assisted Transfection with MagTag®
IBA社独自の磁性ナノ粒子(MagTag®)を用いた、遺伝子導入試薬をご紹介します。
特長
- 初代培養細胞を含む様々な細胞への導入実績
- 細胞の機能に影響を与えない生体分解性磁性ナノ粒子を採用
- 血清の存在および非存在下の双方で使用可能
- 高効率かつ簡便な操作
原 理
MagTag®と核酸の複合体は、磁力によって、細胞膜の構造や染色体にダメージを与えることなく、標的である細胞の細胞質へ輸送されます。MagTag®は、エンドソームや液胞での蓄積を経て生分解されるので、細胞の機能に影響を与えることはありません。
使用例
ラット初代肝細胞へのトランスフェクション
MATra-Aを用いて、pCMV-LacZプラスミドを初代肝細胞に導入した。細胞を1%グルタルアルデヒド溶液で固定後、2 mg/ml X-Gal溶液で染色した。β-ガラクトシダーゼを発現している細胞(青色)は、最低でも細胞数の5%あり、他のリポフェクション試薬の数倍の形質転換効率であった。
IBA社へのデータご提供:
立命館大学生命科学部 生命医科学科
西澤 幹雄 教授、奥村 忠芳 客員教授
初代海馬神経細胞へのトランスフェクション
MATra-Aを用いて、pSyn-eGFPプラスミドを初代海馬神経細胞(E14)に導入して2日間培養した。その後細胞を4%PFAで固定してGFPを検出した。
神経細胞でのGFPの発現が確認できる。
Data kindly provided for IBA by Dr. Mika Ruonala, Center for Membrane Proteomics, University of Frankfurt, Germany
これらに加え、初代培養細胞を含む約170種類の細胞で実施例が掲載されています。
IBA社Web site(http://www.iba-go.de/naps/naps_p_mat_cell.html)をご参照ください。
製品概要
MagTag®は、トランスフェクションを行う対象の違いやリポフェクション試薬の効率を向上させる目的など用途に応じて、以下の3種類を用意しています。
製品 | プラスミド DNA | アンチセンス オリゴ | siRNA/ miRNA | 製品の主な 構成成分 | 使用用途 |
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MATra-A | ◎ | ◎ | ○ | 磁性ナノ粒子 |
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MATra-si | ○ | ○ | ◎ | 磁性ナノ粒子 |
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MA Lipofection Enhancer |
◎ | ◎ | ◎ | 磁性ナノ粒子 |
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*浮遊細胞へのトランスフェクションには別売のMATra-S Immobilizerを培養細胞に添加することで適応できます。
価格表
※掲載の内容は、'10年2月現在の情報に基づいております。