FAQ
Targeting Systems社 トランスフェクション試薬 補足シート
タンパク質導入が望むべく結果に至らない場合、以下の2点の要因と対処法が考慮されます。
1.<細胞毒性について>
要 因 | 対処法 |
---|---|
導入するタンパク質量が100ng以下であると毒性を示します。 | 目的タンパク質+BSAもしくはβ-Galactosidase5μgをProfect試薬5μlに混合し、複合体を形成させたものを細胞とインキュベーションして下さい。 |
複合体形成時のProfectの量が過剰である。 | プロトコールでは5μlのProfect試薬の使用をご推奨していますが2.5μlの本試薬を使用し、複合体の形成を行って下さい。 |
複合体形成時に培地を使用するが、培地により毒性を示すことがある。 | Optimem 1(GIBCO BRL製)の使用をご推奨致します。同製品は無血清培地ですが細胞を生存させる因子が添加されており低毒性を示します。 |
細胞のConfluentが低い。 | 細胞のConfluentは80%以上に設定して下さい。 |
過剰の複合体が毒性を示す。 | 複合体と細胞のインキュベーションが終了した時点でアスピレーター等で完全に複合体を除去して下さい。 |
2.<導入効率について>
要 因 | 対処法 |
---|---|
細胞とタンパク-Profect複合体のインキュベーション時間が短い。 | タンパク-Profect複合体を細胞と2時間もしくは4時間以上インキュベーションして下さい。 |
組織切片にタンパク質導入を行う場合のプロトコール
組織切片へのタンパク質導入の条件
- 組織は無血清培地でよく洗浄した後、profect試薬とインキュベーションして下さい。
- 組織はタンパク質-Profect複合体溶液に浸し、時折振とうさせて下さい(30分毎)。
- インキュベーション時間は4時間、8時間、24時間で行い最適なインキュベーション時間を検討して下さい。
特定の酵素(carbonyl reductase)を導入する際のプロトコール
carbonyl reductaseの推薦される導入条件
細胞のコンフルエント | 80%以上が理想です。 |
---|---|
複合体の形成 | 無血清培地であるOptimem 1もしくはDMEM 0.5mlに5μgのタンパク質を添加後、5μlのProfectを添加して下さい。よく混合した後、室温で20分間インキュベーションを行って下さい。 |
細 胞 | 細胞は複合体の添加前に無血清培地であるOptimem 1もしくはDMEMで洗浄しておくことをご推奨致します。 |
細胞への複合体の添加 | 6ウェルプレートの場合、1ウェル当たり0.5mlずつの複合体を添加し、37℃で2~3時間インキュベーションして下さい。 |
完全培地の添加 | 血清を含む完全培地を1ml添加し、37℃でインキュベーション した後アッセイを行ってください。 |
アッセイ時間 | アッセイは16時間以内に行う事をご推奨致します。メーカーでは通常複合体を細胞に添加後、4時間でアッセイを行っています。 |
PC12細胞に遺伝子を導入する際の条件検討
PC12への遺伝子導入における条件検討 以下の条件で、ご検討下さい。
- 1 mlの無血清培地中に1 μg DNA 、 5 μl F-1を添加し複合体を形成させたものを細胞とインキュベーション して下さい。
- 1 mlの無血清培地中に2 μg DNA 、 5 μl F-1を添加し複合体を形成させたものを細胞とインキュベーション して下さい。
C2C12細胞に遺伝子を導入する際の条件検討
C2C12細胞への遺伝子導入における条件検討 以下の条件で、ご検討下さい。(注)
- 1 mlの無血清培地中に1 μg DNA 、4 μl F-2で複合体を形成させたものを細胞とインキュベーションして下さい。
- 1 mlの無血清培地中に1 μg DNA 、8 μl F-2で複合体を形成させたものを細胞とインキュベーションして下さい。
- 1 mlの無血清培地中に2 μg DNA 、6 μl F-2で複合体を形成させたものを細胞とインキュベーションして下さい。
- 1 mlの無血清培地中に2 μg DNA、8 μl F-2で複合体を形成させたものを細胞とインキュベーションして下さい。